陳列の仕方や品揃えを変えるだけで、売上(販売点数 × 単価)は向上(改善)するのか?

なぜ「棚割り・陳列・品揃え」の見直しが売上を変えるのか?
「毎日一生懸命商品を並べているのに、なかなか売上が伸びない…」 「自慢の食品をスーパーに提案しても、棚に置いてもらえない…」
小さな食料品小売店や地方のスーパーマーケット、そしてこだわりの商品を作る小規模な食品メーカーの皆様から、このようなお悩みをよく耳にします。
実は、売上が伸び悩む原因は「商品の質」や「価格」だけではありません。お客様が商品に出会う場所、つまり「売場づくり(棚割り・陳列・品揃え)」に課題があるケースが非常に多いのです。
大手チェーン店のように巨大な店舗面積や膨大な広告費を持たない小さなお店・メーカーにとって、売場は最大の武器になります。ただ単に「隙間なく商品を置く」のではなく、お客様の心理に寄り添い、「思わず手に取りたくなる」工夫を凝らすことで、売上や客単価は確実に変わってきます。
この記事では、専門用語をできるだけ使わず、明日からすぐにお店や提案の現場で使える「品揃え・棚割り・陳列」の基本とコツを、豊富な事例とともに分かりやすく解説します。
棚割りは大手だけのものか?小規模は不要なのか?
どういった陳列や品揃えにするか(棚割り)は、現在、様々な棚割システムが普及し、それを利用して、現場では管理すること当たり前ですね。大手の食品スーパーやドラッグストアの場合は、春の棚割りと言われるものと、冬の棚割りと言われるものは、企業の売上に大きな影響を及ぼすことから、最重要課題になっています。

とは言え、小規模事業者が、お金をかけて棚割システムを導入し、バイヤーに提案したり商談することが、現実的では無いことも事実です。そこで、手計算(エクセル活用等)やマーケティング心理学の視点で、棚割りにおける「常識」を身に着けておくことが、重要になるわけです。
第1章:基礎からわかる!「品揃え・棚割り・陳列」の本当の意味
現場でよく混同されがちな「品揃え」「棚割り」「陳列」という3つの言葉。これらは似ているようで、実は明確な役割の違いがあります。 家づくりに例えるなら、「品揃え」はどんな材料を使うか(素材選び)、「棚割り」は家の設計図(間取り)、「陳列」は実際の家具の配置や内装(インテリア)にあたります。
それぞれの本当の意味と、重要なポイントを見ていきましょう。
1)品揃えとは?「誰に・何を」届けるかというお店の意思表示
「品揃え(マーチャンダイジング)」とは、簡単に言えば「どの商品を、どれくらいお店に置くか」を決めることです。
ここで一番やってはいけないのは、「とりあえず売れそうなものを何でも少しずつ置く」ことです。小さな店舗でこれをやると、特徴のない「どこにでもあるお店」になってしまい、品数で勝る大型スーパーには絶対に勝てません。
品揃えで重要なのは、「誰に喜んでほしいのか?」を明確にすることです。 たとえば、同じ「お菓子」を仕入れるにしても、ターゲットによって品揃えは全く変わります。
・【事例A】近所の高齢者がよく来るお店:昔ながらの地元の和菓子や、柔らかくて食べやすいおせんべい、お茶請けにぴったりな小分けのお菓子を充実させる。
・【事例B】週末に若いファミリー層が来るお店:少し価格が高くても、無添加で子供に安心して食べさせられるクラフトソーセージや、週末のプチ贅沢になるような地元ブルワリーのクラフトビールを揃える。
このように、「当店はこういうお客様に、こういう価値を提供します!」というメッセージこそが、正しい品揃えの姿なのです。
2)棚割り(プラノグラム)とは?利益を生むための配置図
品揃えが決まったら、次に行うのが「棚割り」です。棚割りとは、「どの商品を、どの棚の、どの位置に、いくつ並べるか」を決める設計図のことです。専門用語では「プラノグラム」とも呼ばれます。
棚割りの最大の目的は、「限られたスペースで、最大の売上(利益)を出すこと」です。 お店の棚は無限ではありません。よく売れる商品、利益率の高い商品、季節のイチオシ商品を、一番目立つ「特等席」に配置しなければなりません。
たとえば、冬場に「おでんの素」を売る場合、一番下の見えにくい棚に1つだけ置くのと、お客様の目の高さにある棚に5つ並べるのでは、売上は天と地ほど変わります。
また、小さな食品メーカーがスーパーに営業に行く際、「空いているスペースに置いてください」とお願いするのではなく、「この棚のこの位置に、こうやって配置すれば、周りの商品も一緒に売れますよ」と「棚割りの設計図」ごと提案できると、採用される確率は格段に上がります。
3)陳列とは?お客様の心を動かす最終プレゼンテーション
設計図(棚割り)ができたら、最後は実際に商品を並べる「陳列」です。 陳列とは、ただ商品を棚に置く作業ではありません。お客様が商品を見つけやすく、手に取りやすく、そして「買いたい!」と思うように魅力を伝える最終プレゼンテーションです。
いくら良い商品を、良い場所に棚割りしても、陳列が乱れていたり、商品がホコリを被っていたり、パッケージの正面が横を向いていたりすれば、お客様の購買意欲は一気に冷めてしまいます。
・前進立体陳列: 商品が売れて奥に引っ込んだら、手前に引き出してボリューム感を出す。
・フェイシング: 商品の「顔(一番魅力的なパッケージの正面)」をしっかりお客様に向ける。
こうした毎日のちょっとした陳列の工夫が、お客様に「このお店は商品が新鮮だ」「活気がある」という無意識の安心感(心理的価値)を与え、売上に直結していくのです。
第2章:【実践編】マーケティング心理学を活用した「売れる陳列」のコツ
「良い商品を仕入れたのに、なぜか売れない…」 そんな時は、お客様の心理に基づいた「陳列のルール」を見直してみましょう。マーケティング心理学を取り入れることで、お客様は無意識のうちに商品に惹きつけられます。明日からお店ですぐに実践できる2つのコツをご紹介します。
1)視線の法則(Zの法則)とゴールデンライン(ゾーン)
人間がスーパーの棚を見る時、視線は無意識に「左上から右へ、そして左下へ」と「Z」の字を描くように動きます(これをZの法則と呼びます)。
そして、お客様が最も見やすく、自然に手が伸びる高さのことを「ゴールデンライン(ゾーン)」と呼びます。一般的に、床から85cm〜120cm(大人の胸から腰のあたり)がゴールデンラインとされています。
【改善のヒント】
・一番売りたい商品(利益率の高いもの、自信作)は、必ずこのゴールデンラインに配置しましょう。
・逆に、トイレットペーパーや特定の調味料など「目的買い(どうしてもそれが必要で買いに来る)」の商品は、一番下の棚でもお客様は探して買ってくれます。
・小さなスーパーでは、この「ゴールデンライン」に何を置くかで、その日の売上が大きく左右されます。
2)ついで買い(クロスマーチャンダイジング)で客単価を上げる
「クロスマーチャンダイジング」とは、違うカテゴリーの商品を組み合わせて陳列し、「あ、これも一緒に買おう!」という「ついで買い」を誘発するテクニックです。お客様の潜在的なニーズ(本当の目的)に気づかせる心理的アプローチです。
【具体的な事例】
・トマト農家さんの新鮮なトマトの横に、モッツァレラチーズとオリーブオイルを並べる。(お客様の頭の中に「今夜はカプレーゼにしよう」というメニューが浮かびます)
・地元のブルワリーが作ったこだわりのクラフトビールの横に、少し高級な地元産ソーセージや、こだわりのおつまみを陳列する。(「週末のちょっと贅沢な晩酌」という顧客価値を提案できます)
単にモノを並べるのではなく、「どんな生活シーンを楽しんでほしいか」を提案する陳列が、客単価を自然に引き上げます。
⇒顧客価値とは「【事例付】顧客価値(存在価値)とは?選ばれる飲食店・小売店のコンセプトの作り方」
第3章:小さな店舗が大手チェーンに勝つための陳列・品揃え戦略
小さな食料品小売店や直売所が、大型スーパーと「品数」や「安さ」で真っ向勝負をしてはいけません。小さな店舗だからこそできる「尖った戦略」で、ファンを増やしていきましょう。
1)小さな店舗ならではの「尖った品揃え」の見せ方
限られたスペースだからこそ、「当店はこれにこだわっています!」というメッセージを強く打ち出すことができます。これを「品揃えの専門化」と呼びます。
たとえば、全国の一般的なレトルトカレーを薄く広く並べるのではなく、「地元の食材を使ったご当地カレー」だけをズラリと10種類並べてみる。あるいは、高級スーパー(成城石井や紀ノ国屋など)に置いてあるような、少し高単価でも品質が圧倒的に高い「こだわりのお茶漬け」や「無添加の調味料」に特化するのも一つの手です。
「あのお店に行けば、面白いもの、こだわりの逸品に出会える」という期待感が、大手にはない強力な来店動機になります。
2)手書きPOPで商品の「物語」を伝える
大手チェーンでは効率化のために、本部から送られてくる統一された値札しか使えないことがよくあります。しかし、小さな店舗では「手書きPOP」という最強の武器が使えます。
商品スペック(グラム数や価格)だけでなく、その商品の「背景にある物語」をPOPに書きましょう。
・「〇〇町の△△さんが、農薬を減らして泥だらけになって育てた甘いさつまいもです!」
・「創業80年の老舗菓子舗が、伝統の製法で一つひとつ手作りした究極のどら焼き。午後には売り切れます!」
こうした「生産者の顔が見える情報」や「店長が食べて感動したという本音」は、お客様の感情を揺さぶります。ただの商品が「応援したい地域の品」に変わる瞬間です。
⇒POPの作成の仕方にはコツがあります。詳しくは「食品・スーパー・飲食店向け「売れるPOP」作成の手順とコツ|手書き・無料ツール・AI活用まで完全網羅」を御覧ください。
第4章:【食品メーカー向け】小売店に喜ばれる「棚割り提案」のポイント
最後に、自社の商品をスーパーや小売店に置いてもらいたい小規模食品メーカーの方向けのコツです。 バイヤーや店長に営業に行く際、「うちの商品はこんなに美味しいんです!空いてる棚に置いてください!」という提案ばかりしていませんか?
実は、小売店が本当に求めているのは「その商品を入れることで、自店の売上(利益)がどう上がるのか」という明確な理由です。
1)自社商品だけでなく「売場全体」の売上アップを提案する
提案を成功させる秘訣は、小売店とメーカーが協力して新しい価値を生み出す「価値共創マーケティング」の視点を持つことです。
「自社の商品だけが売れればいい」という考えを捨て、「自社商品をフックにして、お店の他の商品も一緒に売れる棚割り(プラノグラム)」を提案しましょう。
・【提案の具体例】
「弊社の『無添加・本格スパイスの焼肉のタレ』を導入しませんか?」
「精肉コーナーの『少し高めの和牛』のすぐ隣に配置(陳列)させてください。このタレを一緒に置くことで、『週末はちょっといいお肉で贅沢な焼肉をしよう』というお客様の心理を刺激し、御社の精肉部門全体の売上アップに貢献できます。手書きの専用POPも弊社でご用意します!」
このように、「品揃え」の理由と、「棚割り・陳列」の具体的なアイデアをセットにして提案できる食品メーカーは、小売店にとって「単なる業者」ではなく「売上を作ってくれる強力なパートナー」になります。
2)陳列や品揃えの本部商談における提案のコツ
食品メーカーが大手食品スーパーに品揃えを商談する際には、必ず問屋商談、本部商談、さらには本部商談でバイヤーに好かれる方法を抑えたいものです。詳しくは、以下の記事で解説していますので、確認しておいてくださいね。
⇒【食品メーカー営業必見】バイヤー商談のコツは「雑談9割」!きつい営業をやりがいに変える心理学メソッド
⇒【食品メーカー営業必見】問屋(卸売)攻略のコツ!ルート営業の仕事内容と同行営業で売上を作る方法
⇒食品メーカー営業の仕事内容とは?小売店(スーパー・ドラッグストア等)でのルート営業・店舗巡回・商談のコツ
⇒食品メーカー営業の仕事内容と役割とは?「きつい」を「やりがい」に変える成功の法則・仕事の全体像と評価されるコツ
コラム:大手食品スーパーやドラッグストアからの陳列応援の依頼は違法なのか?
詳しくは「「陳列応援」は違法?優越的地位の濫用となる基準と、ピンチをチャンスに変える戦略的メリット・上手な断り方」で御案内しています。
3)数値でバイヤーを納得させる!「線形計画法」を使った論理的な棚割り提案
小売店のバイヤーに自社商品を提案する際、「うちの商品は美味しいから、棚を広くとってください」といった感情的なアピールだけでは、なかなか首を縦に振ってもらえません。
そこで強力な武器になるのが、「線形計画法」という数学的な考え方を使った棚割り提案です。
「線形計画法」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、要するに「限られた棚のスペース(制約)の中で、お店の利益が最大になる商品の並べ方(最適なフェース数)を計算で導き出す方法」のことです。エクセルなどの表計算ソフトを使えば、誰でも論理的な提案書を作ることができます。
具体的には、以下の4つのステップで商談の準備を進めます。
ステップ1:売場での「ライバル商品」の情報を知る
商談の際、まずはその売場(エンドやコンコースなど)で、自社商品以外にどのような商品が並ぶ予定なのかをリサーチ、またはバイヤーにヒアリングします。 その上で、ライバル商品の「1個あたりの売価」「おおよその粗利益」「商品のサイズ(幅・高さ・奥行き)」の情報を集めます。粗利までは教えてもらえないことが多いので、一般的な小売の利益率から推測して仮説を立てます。
ステップ2:自社商品とライバル商品の「制約条件」を整理する
次に、集めた情報をもとに、棚に並べるための条件(制約)を整理します。 話をシンプルにするため、売場の限られた棚(例:横幅90cm)に、自社商品と他社(ライバル)商品の2つだけを並べると仮定します。
- 条件1(スペース): 自社商品の横幅は何cmか?他社商品の横幅は何cmか?
- 条件2(利益): 自社商品が1個売れた時の利益はいくらか?他社商品が1個売れた時の利益はいくらか?
- 条件3(在庫): 棚の奥行きに対して、それぞれ何個ずつ陳列できるか?
売価(または粗利益)、棚に何フェース陳列可能か、棚の奥に何個ストック可能かを整理していきます。
自社:売価200円、3尺1本の棚に7フェース、奥行きは5個並べることが可能
他社:売価220円、3尺1本の棚に5フェース、奥行きは6個並べることが可能
ステップ3:制約条件を数式として扱う
2で得た制約条件を数式にしていきます。売場で陳列(棚割)する目的は、売上や利益の極大化です。ですから、その売上や利益が極大化する組合せを探っていくのです。なお、ここでは売上でアプローチすることとし、何フェース並べるかをそれぞれ、X、Yと表すことにします。
求める売上高:200円×5個×X + 220円×6個×Y
棚の列数(*) :X + Y = 6フェース
なお、XとYは整数です。X≧1、Y≧1
(*) 6フェースの中に自社商品と他社商品を並べることとします
ステップ4:最適なフェース数(棚割数・陳列数)をソルバーで算出
3で得た式を説いていきます。商品数が多くなると、計算が複雑になりますので、エクセルのソルバーを活用すると便利です。事例で掲載しておきます。
以下のように、式をエクセルに記入します。フェース数は、一旦、計6フェースになるよう、デタラメに記入しておきます。

その上で、エクセルのソルバー機能を使い、計算します。結果は以下になります。主な論点は次の通りです。
※もし、ソルバーがエクセルの計算式に表示されない場合は、「ファイル」>「オプション」>「アドイン」の下部にある「設定」ボタンを押し、「ソルバー アドイン」にチェックを入れて有効化してからお使いください。
※ソルバーの画面で条件を設定する際は、先ほどの制約条件を当てはめていきます。
・目的セルの設定:表で作った「利益合計の合計セル(総利益が出るマス)」を選択します。
・目標値:「最大値」を選択します。(お店の利益を最大化するためです)
・変数セルの変更:表で作った「フェース数」を入力する2つのマスを選択します。
・制約条件の対象:「追加」ボタンを押して、以下の条件を入れます。
「使用する幅の合計セル」 ≦ 90(棚の幅の制限)
「フェース数のセル」≧1(最低1フェース)
「フェース数のセル」 int (整数にするという指定)
・解決方法の選択: シンプレックス LP」を選択します。(線形計画法を解くための方式です)
・「解決」ボタンを押す:すべて入力したら「解決」ボタンを押します。
以上を踏まえると、エクセルが自動的に計算を行い、下記のような結果をアウトプットします。

ステップ5:論理的な提案のフェース数
自社の売上を考えると、何フェースも品揃えしてほしいところですが、売場においては、自社が1フェース、他社が5フェースが売上(または利益)の極大化に資することが、わかります。
提案は、1フェースにすることが、売場のためには重要だということです。
第5章:Q&A!陳列や品揃えのよくあるお悩み解決
ここでは、小さな食料品店やスーパー、食品メーカーの方からよく寄せられる「売場づくり」に関する疑問に、Q&A形式で分かりやすくお答えします。
Q1:結局、「品揃え」「棚割り」「陳列」の違いは何ですか?
A1: お店づくりを「家づくり」に例えると分かりやすいです。
・品揃え: どんな材料を使うか(木材か、鉄骨かなど、扱う商品の選定)
・棚割り: 家の設計図・間取り(どの商品を、どの棚に、どれくらい配置するかの計画)
・陳列: 家具の配置や内装(商品をより魅力的に見せるための、現場での並べ方) この順番通りに考えていくことが、売れる売場づくりの大原則です。
Q2:小さなスーパーが、大型チェーン店に勝つための「品揃え」のコツは?
A2: 「何でも少しずつ置く」のをやめ、ターゲットを絞った「尖った品揃え(専門化)」をすることです。大型店は万人受けを狙いますが、小さなお店は「こだわりの地元食材だけ」「無添加の調味料だけ」「特定の地域のお酒だけ」など、あえてカテゴリーを絞り込むことで、「あの店に行けば面白いものがある」という強烈なファンを作ることができます。
Q3:食品メーカーがスーパーに「棚割り提案」をする際、一番重要なことは何ですか?
A3: 「自社の商品だけを売り込まないこと」です。バイヤーや店長が求めているのは「お店全体の利益」です。自社のこだわりの商品(例:クラフトビール)を導入することで、その周りにある商品(例:お惣菜や高級チーズ)も一緒に売れるような「相乗効果のある売場(クロスマーチャンダイジング)」のアイデアをセットで提案しましょう。これが価値共創の第一歩です。
Q4:「売れる陳列」を作るための「ゴールデンライン」とは何センチですか?
A4: 一般的に、床から85cm〜120cm(大人の胸から腰の高さ)の範囲を指します。人間が自然に立った状態で最も視界に入りやすく、手が伸びやすい高さです。お店で一番売りたい商品、利益率の高い商品、季節のイチオシ商品は、必ずこのゴールデンラインの棚に陳列するようにしてください。
Q5:お金をかけずに売場を魅力的に見せる方法はありますか?
A5: 「手書きPOP」と「前進立体陳列」が最も効果的で、費用もかかりません。手書きPOPで商品の「生産者の思い」や「おすすめの食べ方」といった物語を伝えることで、商品の価値は跳ね上がります。また、商品が売れて奥に引っ込んだら、こまめに手前に引き出す(前進立体陳列)だけで、売場にボリューム感と活気が生まれ、お客様の購買意欲を高めることができます。
まとめ:お客様の心理に寄り添う売場づくりを始めよう
いかがでしたでしょうか。 「品揃え・棚割り・陳列」は、単なる作業ではありません。お客様に「どんな価値を届けたいか」というお店からのメッセージであり、売上を左右する最も重要なプレゼンテーションです。
まずは、「この商品は、誰にどんなふうに喜んでほしいのか?」を考え直すことから始めてみてください。そして、お客様の目線に立ち、ゴールデンラインや手書きPOPを活用して、思わず手に取りたくなる売場を少しずつ作っていきましょう。
小さな工夫の積み重ねが、必ず「売上アップ」と「お店のファン作り」に繋がります。
初稿:2016年1月10日、加筆修正:2023年4月10日、2026年3月16日
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久保 正英(中小企業診断士・マーケティングコンサルタント)

加工食品事業者や飲食店等の消費者向け商売の「マーケティング」戦略立案と実行支援に日々取り組む。 支援する事業者のスキルや、置かれている事業環境を踏まえた「実現性の高い」支援が好評である。
講演やセミナー、執筆においては、「出来ることから出来るだけ実行」をモットーに、実効性の高い内容を傾聴、傾読できる。
2016年には、記号消費論を活用した「集客の手法論」を広く世間に公開し、その内容が認められ「中小企業庁長官賞」を受賞した。
近年は、存在価値論を支援研究テーマに掲げる一方、農林水産省や環境省の委員を2013年以降現在まで歴任しており、飲食業、食品製造業、農業、水産業といった業種の政策への提言も積極的に行っている。
主な著書に『飲・食企業の的を外さない商品開発~ニーズ発掘のモノサシは環境と健康(カナリア書房)』 『「お客様が応援したくなる飲食店」になる7つのステップ (DO BOOKS・同文館出版)』がある。












