集客策と販促策の相違と実施方法を成功事例で説明

集客策と販促策の相違について説明します。実際の支援の現場では、この違いを意識することで、大きな売上改善が実現することがあります。ぜひ見直していきましょう。

目次

1.集客策と販促策の違いについて
2.集客策と販促策で使うマーケティングツール
3.集客策と販促策の実例(事例)に学ぶ

1.集客策と販促策の違いについて

 集客策というのは、見込客を獲得する取組のことを指します。飲食店なら、お客様に「いつか、行ってみたいお店」と思われることです。一方、販促策は、見込客が「この際だから、お店に行ってみよう!」と思わせる取組を指し、実際「どれだけの御客様が来店するだろうか?」を意識した取組になります。

 つまり、以下のように整理できます。

 集客策:見込客を獲得すること

 販促策:見込客の中から新規客を獲得すること

2.集客策と販促策で使うマーケティングツール

 集客策と販促策では、明確に目的が異なることは、理解できたと思います。では「扱うマーケティングツールは、相違するのか?」という疑問がわきそうですが、それは間違いです。InstagramたFacebook等のSNSも、チラシ(フライヤー)も、webサイトも、すべて集客や販促策に使えます。

 何が異なるかと言いますと、発信する情報に少々相違があるということです。具体的には次項で事例を通じてみていきましょう。

 さて、状況で相違を確認しますと、例えばInstagramを事例にしてみましょう。飲食店等がお店の取組を投稿したり、食品メーカーが商品の取組を投稿したりする際、いいね!を常々してくれる方がいたとします。この方は、関心があっていいね!していると思われますので、将来、お客様になる可能性がある方です。つまり見込客になります。さて、ある時、キャンペーンや価格販促を、Instagramで投稿したとしましょう。その際、常々いいね!してくれるお客様のうち、何人かは、せっかくだから、この機会にお店に行ってみよう!、あるいは、この商品を買って試してみよう!と動機付けられるかもしれませんね。そうやって実際に来店したり、購買してくれた場合、新規客になります。

 以上のことから、発信する情報は少々違えど、活用しているマーケティングツール(この場合は、Instagram)は同じとなりますので、相違しないということになります。

3.集客策と販促策の実例(事例)に学ぶ

 実際の支援先での展開例を紹介します。地域のフリーペーパーに、以下の内容に切り分けて広告を打ちました。結果、これまでの広告とは、全く異なる見込客や新規客の獲得に成功したのです。

≪集客策用≫

≪販促策用≫

主な情報の相違の論点を以下に整理しますね。
・集客策(見込客獲得策)の場合
 同店を利用した場合のメリット/成れる姿/期待する姿 訴求

⇒価格(値段)等を提示しないで、売り込まないという意識の広告がポイントです。このお店は、肩こりや、冷え症等の改善に役立ちそうだという印象付けが重要です。

・販促策(見込客から新規客獲得策)の場合
 同店に『この際だから』行ってみようと思わせる 訴求

⇒集客策の広告で関心を持っていただいた、興味をもっていただいた方々を対象に、この際だから体験してみよう!と思わせれるように、価格等のお得感を明示します。販促策で初めて、価格の情報を記載しています。

・記号消費を誘発する記号の設定

 記号消費というものがあります。これを意識することで、集客策や販促策は劇的に改善します。記号消費を活用した集客や販促、商品開発やメニュー開発については、この文面をクリックしていただき、詳細を確認ください。その上で、以下を御覧いただくと理解が深まります。

・集客策(見込客獲得策)の場合
 同店を利用した場合のメリット/成れる姿/期待する姿を「イラスト」でわかるように。

・販促策(見込客から新規客獲得策)の場合
 同店に『この際だから』行ってみようと思わせる 訴求が伝わる「文言」や「イラスト」を掲示
 文言やイラスト例:通常**円のところ*円割引で「お得」
 文言やイラスト例:通常**分のところ***分で*分「お得」

・集客策や販促策に共通に表示したい事項

 想定している(対象)顧客の症状や悩みが伝わるように
 ⇒冷え性 腰痛 肩こり 神経痛 むくみ 胃腸 うつ 肌荒れ

 女性が利用しやすいことが伝わるように
 ⇒若すぎない女性のイラスト
 ⇒女性スタッフの存在
 ⇒情緒的価値(癒し、御褒美)

 実施してほしいアクションが伝わるように
 ⇒お問合せの方法と連絡先の明確化
 ⇒誰に来て欲しいかが伝わるように

==お知らせ==

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久保 正英(中小企業診断士・マーケティングコンサルタント)

加工食品事業者や飲食店等の消費者向け商売の「マーケティング」戦略立案と実行支援に日々取り組む。 支援する事業者のスキルや、置かれている事業環境を踏まえた「実現性の高い」支援が好評である。

講演やセミナー、執筆においては、「出来ることから出来るだけ実行」をモットーに、実効性の高い内容を傾聴、傾読できる。

2016年には、記号消費論を活用した「集客の手法論」を広く世間に公開し、その内容が認められ「中小企業庁長官賞」を受賞した。

近年は、存在価値論を支援研究テーマに掲げる一方、農林水産省や環境省の委員を2013年以降現在まで歴任しており、飲食業、食品製造業、農業、水産業といった業種の政策への提言も積極的に行っている。

主な著書に『飲・食企業の的を外さない商品開発~ニーズ発掘のモノサシは環境と健康(カナリア書房)』 『「お客様が応援したくなる飲食店」になる7つのステップ (DO BOOKS・同文館出版)』がある。

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