地域1人あたり付加価値額で俯瞰すると小規模事業者実情が明確

今年11月締めの経営発達支援計画に取り組む商工会の皆さん

いよいよ大詰めといったところでしょうか。

小規模事業者を取り巻く地域の現状を踏まえつつ、課題を出し、
そして5ケ年の小規模事業者の伴走支援の内容の計画を立てる・・。

以外と骨折りだと思います。

さて、
私の事務所も これまで10件前後の商工会の計画策定を手伝ってきましたが、
現状を踏まえた課題出しで苦労したものですから、
1つ、アイデアを紹介したいと思います。

それは、1人あたり付加価値額の視点です。

例えば、秋田県鹿角市、小坂町の1人あたり付加価値額をご覧ください。
1.jpg

これは、地域経済循環マップ RESASを使ったものですので、
地域全体の1人あたり付加価値額となります。

ここで問題なのが、
小規模事業者だけの1人あたり付加価値額データが存在しない・・ということです。
小規模事業者の伴走支援計画を策定するにあたって、これは致命的・・

そこでオススメしたいのが、
大手事業所の従業者数から 付加価値額の人件費を控除する方法です。

その上で、経済センサスにある小規模事業者の従業者数で割り算していただければ、
小規模事業者のみの1人あたり付加価値額の概算が叶います。
(あくまで概算です)

例えば
同市、同町の場合は以下になります。
2.jpg

さて、見ていただくとわかると思うのですが
大手事業所の人件費を付加価値額から控除するだけで、これだけ「小さな数字」になります。

どの程度なのかを検討するには、
小規模企業白書の全国の小規模事業者の1人あたり付加価値額と比較してみると良いでしょう(下図)
3.jpg

はい、同市、同町の場合、
相当、下回った数字だと言えます。

ここから言えることは、

1人あたり付加価値額が低い産業の現状であること
さらには、
人件費も低い
設備投資も低い
無論、
営業利益も低い

小規模事業者について、
このあたりを指摘することができます。

よって、伴走による小規模事業者の支援計画においては、

・行政と連動した雇用促進に通づる個社支援の必要性
(事業計画策定や見直し等々)
・設備投資意欲の喚起
(需要開拓寄与、需要動向調査を通じた売上獲得のための側面支援)
・営業利益の向上
(計画の各項目の全般で言えること)

==以上==

いかがでしょうか。
要するに、何かしら、地域経済活況の定義をした上で
それを改善することに繋がる伴走支援を計画する

この構図が重要だということです。

上記の場合は1人あたり付加価値額を「地域経済活況の定義」としました。

また、各伴走支援の項目の施策を
上記の3つに切り分けてみました。

これは、複合的な話ですので、如何様にでも割り振れるでしょう。

あと1ケ月ありません。

今年、経営発達支援計画の申請を控える商工会の皆さん
無論、会議所の皆さんも

ぜひ、有意義な計画策定となりますよう、
心より、祈っています。


久保 正英(中小企業診断士・マーケティングコンサルタント)

加工食品事業者や飲食店等の消費者向け商売の「マーケティング」戦略立案と実行支援に日々取り組む。 支援する事業者のスキルや、置かれている事業環境を踏まえた「実現性の高い」支援が好評である。

講演やセミナー、執筆においては、「出来ることから出来るだけ実行」をモットーに、実効性の高い内容を傾聴、傾読できる。

2016年には、記号消費論を活用した「集客の手法論」を広く世間に公開し、その内容が認められ「中小企業庁長官賞」を受賞した。

近年は、存在価値論を支援研究テーマに掲げる一方、農林水産省や環境省の委員を2013年以降現在まで歴任しており、飲食業、食品製造業、農業、水産業といった業種の政策への提言も積極的に行っている。

主な著書に『飲・食企業の的を外さない商品開発~ニーズ発掘のモノサシは環境と健康(カナリア書房)』 『「お客様が応援したくなる飲食店」になる7つのステップ (DO BOOKS・同文館出版)』がある。

売上を伸ばすことで
1)根本的な経営改善をしたい
2)資金繰りを改善したい
3)知恵やスキルを身につけたい

そのようにお考えの方は、
是非、お気軽にお問い合わせください。

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