「毎日パンを焼き続けているが、手元に利益が残らない」。

この直感は、決して経営者の感覚値ではなく、マクロ経済のデータが裏付ける冷酷な事実です。帝国データバンクの調査によれば、パン製造小売業の倒産件数は近年過去最高水準で推移しており、「パン屋 儲からない」「パン屋 廃業率」といったキーワードの検索ボリュームは増加の一途を辿っています。
本記事では、精神論や単なるアイデアベースの集客術ではなく、公的データやマーケティング理論という「客観的エビデンス」に基づき、パン屋の利益率改善、ロスパン対策、そして移動販売や委託販売といった新たなチャネル戦略を徹底的に解剖します。
なお、これからパン屋を開業しようという方には、逆に以下の記事をおススメしています。実際の開業までの手順や、法的な確認事項など、詳しく説明していますので、御利用ください。
・【完全ガイド】パン屋(ベーカリー)開業・独立のロードマップ!1年前から準備すべき資金・設備と失敗しない秘訣
第1章:データが証明する「パン屋は儲からない」の構造的理由
なぜパン屋は厳しい経営を強いられるのか。各種統計データから、パン屋を取り巻く過酷な外部環境と財務のボトルネックを6つの視点で分析します。
1)輸入小麦の政府売渡価格推移と「原価率」の圧迫
現在(2024年〜2025年時点)、農林水産省が発表する輸入小麦の政府売渡価格は、国際情勢や円安を背景に歴史的な高値圏にあります。政府売渡価格の推移を見ると、かつて(2019年10月期)は1トン当たり49,890円と5万円を下回っていましたが、ウクライナ情勢等を受けた2022年4月期には72,530円(前期比+17.3%)、2023年4月期には76,750円まで急騰し、現在も6万円台後半から7万円近い高い水準にとどまっています。かつて(2010年代前半から中盤)30%前後が適正とされた原価率は、現在40%を優に超え、限界利益を激しく圧迫しています。

2)帝国データバンクが示す「過去最高水準の倒産・廃業率」
帝国データバンクの『パン製造小売業の倒産動向調査(2019年および直近推移)』によると、原材料高騰が直撃した近年の倒産件数は過去最多水準を更新し続けています。
| 年(年度) | 倒産件数(目安) | 状況 |
| 2011年~2017年 | 10件台 | 比較的安定 |
| 2018年 | 15件 | 微増 |
| 2019年 | 31件 | 急増(前年比2.1倍) |
| 2023年度 | 30件台後半 | 過去最多水準・高止まり |
2011年以降は長らく10件台(2018年は15件)で推移していましたが、2019年に急激に31件(前年比2.1倍)と当時の過去最多を記録しました。さらにその後もコスト高の煽りを受け、2023年度には30件台後半へ達するなど高止まりの状況が続いています。 また、同調査(パン製造小売業の倒産動向調査)によれば、倒産した店舗の約7割が負債5000万円未満の小規模事業者であり、創業から5年以内の廃業率も高く、職人の技術だけでは生き残れない市場環境がデータで明確に証明されています。
3)日本政策金融公庫の指標に見る「営業利益率の低さ」
日本政策金融公庫が発表した『小企業の経営指標(2023年調査・飲食業および小売業編)』等を参照すると、小規模なパン小売業の平均的な営業利益率は約3〜5%と極めて薄利な構造であることが分かります。月商200万円を売り上げても、手元に残る営業利益は10万円に満たない店舗が平均的な姿です。
4)労働集約型モデルと「見えない人件費」の限界
総務省の『労働力調査(2023年〜2024年平均)』からも分かる通り、飲食・製造小売の現場は深刻な人手不足です。同調査における「宿泊業,飲食サービス業」の就業者数は、コロナ禍前の2019年には約410万人でしたが、その後の離職等により2021年には369万人へと激減(約40万人減)しました。経済活動が活発化した現在においても就業者数は完全には戻っておらず、人材獲得のハードルは極めて高い状態です。早朝からの仕込み作業は完全な労働集約型であり、人が雇えない結果、オーナー自身の「無給の長時間労働」によって無理やり数値を合わせている隠れ赤字の店舗が散見されます。
5)国立社会保障・人口問題研究所のデータが示す「商圏人口の縮小」
国立社会保障・人口問題研究所が2023年に発表した『日本の将来推計人口』によれば、日本の総人口は2020年の約1億2615万人から、2050年には約1億469万人にまで激減(約17%減)すると推計されています。この急激な人口減少に伴い、徒歩や自転車を前提とした「半径1kmの商圏人口」は、2020年代の10年間だけでも地方・都市部を問わず確実に数%〜10%の規模で減少しています。待つだけの営業スタイルでは、来店客数の絶対値は下がる一方です。

6)大手コンビニ・スーパーの中食市場における競合激化
経済産業省が発表している『商業動態統計(2023年〜2024年公表データ)』に見られるように、コンビニエンスストアの年間販売額(約12兆円超)のうち、ファストフードや日配食品(パンを含む中食分野)は3割以上の巨大なシェアを占め、着実に売上を伸ばしています。大手コンビニの店内調理パンや、スーパーのインストアベーカリーの品質向上により、「手軽な朝食・昼食」としてのパン市場のパイは、利便性の高い巨大資本に奪われつつあります。
第2章:利益率改善は「顧客価値」の再定義から始まる
構造的な赤字から抜け出すためには、フィリップ・コトラーやVargo & Luschらが提唱する現代マーケティング理論を用い、自店の「価値」を根本から作り直す必要があります。
自店の「価値」とは、顧客価値を指します。「あなたのお店が何故、地域に必要とされているのか?」「その商品を購入してくれている方々は、何を認めて購入してくれているのか?」など、お店や商品そのものの存在価値を明確に検討していきます。
以下に2つの視点で、考え方を紹介しますが、より詳しく顧客価値を検討する方法を知りたい方は、以下の記事を御覧ください
・飲食店・食品メーカー・小売の顧客価値とは?モノ売りからコト売りへ転換するコンセプトの作り方と価値共創の事例
1)コトラーの理論に基づく「機能的価値」から「情緒的価値」への転換
フィリップ・コトラーの製品特性論に倣えば、パンは単なる「空腹を満たす食品(機能的価値)」ではありません。例えば「週末の朝に家族で囲む豊かな時間(情緒的価値)」として再定義することで、目指す商品像も変化していきます。コンビニエンスストアや食品スーパー、さらには地域競合のパン屋(ベーカリー)との価格競争から離脱するための思考です。
「毎朝の朝食を手軽に済ませるための、安くて日持ちする食パン」という土俵で勝負してしまうと、どうしても資金力と生産力のあるスーパーやコンビニエンスストアには勝てません。そこで、街のパン屋さんならではの強みを活かし、「土曜日の朝、いつもより少し遅く起きた時に、淹れたてのコーヒーと一緒にゆっくり味わいたくなる贅沢なクロワッサン」や、「家族みんなで切り分けて、それぞれ好きなジャムを塗りながら会話が弾むような、大きくて香り豊かなカンパーニュ」といった商品を主軸に据えることを考えてみます。
店頭のPOPやSNSでの発信でも、単に「こだわりの小麦を使用!美味しいです!」とアピールするのではなく、「今週も一週間お疲れ様でした。週末のご褒美に、ちょっと贅沢な朝食はいかがですか?」といったメッセージを添えてみてください。するとお客様は「パンという物体(機能)」ではなく、「パンを通じて得られる、心地よい週末の時間(情緒)」にお金を払ってくれるようになります。この状態を作ることができれば、「あっちの店の方が10円安いから」といった価格競争から抜け出し、あなたのお店が選ばれる明確な理由(独自の価値)が生まれるのです。
2)「価値共創マーケティング」による地域ファン化戦略
企業単独で価値を提供するのではなく、顧客や地域社会と共に価値を作り上げる「サービス・ドミナント・ロジック(価値共創)」の視点が重要です。地元の特産品を活かしたパン開発など、地域経済を巻き込むことで強力な地域ファンを構築していきます。
例えば、「地元の〇〇農園のトマトを使ったパンを作って売る」というのは素晴らしい取り組みですが、それだけではまだお店からお客様への「片道切符」の提供に留まりがちです。価値共創の考え方を一歩進めるならば、「お店のパンを、地域やお客様と一緒に育てる」というプロセス自体を共有してみましょう。
試作の段階から常連のお客様に少しだけ味見をしていただき、「もう少しチーズが効いている方が好き」「子供も食べるから辛さは控えめが良い」といった意見を取り入れて商品を完成させていくのも一つの手です。また、地元農家さんとコラボレーションする際も、「〇〇農園の規格外野菜を美味しいパンにして救出するプロジェクト」と銘打ち、農園での収穫のお手伝いからパンが店頭に並ぶまでのストーリーをSNSなどで発信し、お客様に応援してもらいながら販売日を迎えるのも良いでしょう。
このように、「お店が作ったものを、ただ買う」という関係性から、「自分たち(地域)のパンを一緒に育てて、応援する」という関係性へとお客様を巻き込んでいくことで、他の地域や全国チェーン店には絶対に真似できない、熱量の高い「お店のファン」を生み出すことができるのです。
第3章:売り(お店の顔)のパンの種類を決めて展開すること(この店ならこれ!の決定)
今どきのパン屋(ベーカリー)さんは、ある程度、どの店も相応に美味しいものです。よっぽど人通りの多い路面に店があれば、「どれも美味しい!」で御店は成立しますが、いつでも好条件な立地だとは限りません。実際、私の支援先も、概ね、何故こんなところに創業(開業)したのだろうか、というお店が多いです。
では、どうすれば、辺鄙な立地にあるパン屋(ベーカリー)が集客に困らないのか?
それは、先ほど紹介した顧客価値が最大のポイントです。お客様に、その価値が明確に伝わっていて、それが、お客様に理解されているか、つまり「お客様にとって必要とされる存在なのか?」がカギを握るのです。
さて、その顧客価値が明確になれば、次は、それを体現する商品(売りのパン:お店の顔のパン)が必要になります。そのパンを「わざわざ手に入れるために、お店に足を運んでもらう」という仕掛けです。辺鄙な立地にあるパン屋(ベーカリー)さんほど、絶対に抑えなければならないポイントです。
売りのパン(お店の顔のパン)を決める方法は、大きく以下の3つの視点で検討していくこととなります。難しくありませんので、ぜひ、取り組んでいきましょう。
1)職人(店主)が1番おススメしたいパンの種類を選ぶ
これが、長続きするために、将来にわたり育てていくために、1番大事な論点です。製造していて楽しい、たくさん食べてもらいたい、これを作るのは苦にならない、そんな想いの強いパンを1つ選択するようにしましょう。
ここで欲張るのはダメです。あれもこれもでは、買う側の御客様も困ってしまいます。
「うちのおススメはバケットです!」

そのような状況を作り出せるようにしましょう。
2)多属性態度モデルを利用して決める
うちのパンは、どれをおススメすれば良いのだろうか。とくに、これが好き、得意といったパンを絞り切れない、と言った場合(そのように迷われる方)には、論理的なアプローチを紹介します。論理的と言っても、難しくはありませんので、頑張って取り組んでくださいね。
詳細は、以下をクリックしてご覧ください。ここで売りのメニューや商品を決めていく手順を説明しています。
・【事例・計算式あり】多属性態度モデルとは?飲食店や食品・スーパー等の主力商品を決める活用法をわかりやすく解説
3)顧客価値を充足できているのか整合性を確認する
先述の「職人(店主)が1番おススメしたいパンの種類を選ぶ」「多属性態度モデルを利用して決める」のいずれか、あるいは両方の視点を経て、売りのパン(お店の顔のパン)を決めたら、そのパンが顧客価値を充足できるものなのかを再検討し、必要に応じて仕様を修正したり、改良していくと良いでしょう。
例えば先の事例で、顧客価値を「週末の朝に家族で囲む豊かな時間(情緒的価値)」とした場合、家族で囲みやすい商品を提案していきます。例えば、店主として一番自信を持って売りたい「お店の顔」が、「本場フランスの製法で作った、しっかり硬めの本格バゲット(フランスパン)」だったとします。
お店が提供したい価値(お客様に喜んでもらいたいシーン)が「家族で囲む豊かな時間」であるならば、そのまま販売すると、小さなお子様やお年寄りには「皮が硬すぎて食べづらい」「どうやって切って食べたらいいか分からない」と敬遠され、かえって家族団らんのハードルになってしまうかもしれません。ここで、設定した顧客価値との「整合性」を図るための工夫が必要になります。
バゲットの本格的な風味や香りは残しつつも、ご家族みんなで食べやすいように少しだけ柔らかく焼き上げる配合に微調整する。あるいは、パン自体の仕様は変えずに、「休日の朝に家族で作れる、簡単なフレンチトーストのレシピカード」を添えて販売したり、あらかじめ食卓ですぐにシェアできるようにスライスして提供したりといった工夫が考えられます。「自分が売りたいこだわりのパン」を、いかに「お客様が求めている価値(豊かな家族の時間)」にぴったりと当てはまる形に翻訳して届けるか。このひと手間を加えることこそが、長く愛され売れ続ける看板商品を生み出す鍵になります。
第4章:すべての品揃えのパンに個性を付してPRすること
皆さんのお店で品揃えしているパンは、個性がありますか?これまで売りのパン(お店の顔になるパン)の必要性を紹介してきましたが、それ以外に品揃えしているパンにも、何かしらの個性を与えたいものです。
個性であふれたパンが賑わうと、来店されるお客様にも選ぶ楽しみや、探索する楽しみが生まれ、居心地の良い、そして記憶に残る体験を提供できるお店へと進化していきます。
個性を展開する考え方や手法は、様々ですが、今回は3つ紹介しますね。いずれか、進めやすい視点を選んで、1つ1つのパンに個性を醸していきましょう。
1)購買心理学に基づく「シズル感」と「ストーリーテリング」で個性を発揮する
皆さんのお店で品揃えしているパンは、個性がありますか?これまで売りのパン(お店の顔になるパン)の必要性を紹介してきましたが、それ以外に品揃えしているパンにも、何かしらの個性を与えたいものです。
例えば、サンドウィッチに値札を付けただけ、あるいは値札に「美味しいです!」「店長おススメ!」という主観的表現にとどまっていませんか。そうであれば、コンビニエンスストア、競合のパン屋と何ら変わらない、あるいは違わないパン(この場合、サンドウィッチ)だと興味を魅くことが難しいでしょう。
そうではなく、「〇〇農家の無農薬野菜を使用し、24時間低温発酵させた塩こうじで仕上げたサンドウィッチ」という客観的なストーリーテリングが、顧客の購買決定プロセス(AIDMAやAISAS)における「欲求」を強く刺激することが、種々の2次データや研究で明らかになっています。
2)ネーミングで個性を爆発させる
品揃えのパンに個性を与えるには、ネーミングも重要です。例えば、「〇〇農家の無農薬野菜を使用し、24時間低温発酵させた塩こうじで仕上げたサンドウィッチ」であれば、以下の手順や流れでしょう。
手順1:商品の持つ「コダワリ(武器)」を分解する
まずは、商品に込められた要素を書き出します。
・誰が: 〇〇農家(生産者の顔が見える安心感)
・何を: 無農薬野菜(安全性、素材本来の味)
・どうやって: 24時間低温発酵させた塩こうじ(手間暇、旨味の増幅、健康感)
手順2:お客様の「注文の理由(顧客価値)」を見つける
お客様がこのサンドウィッチを買うことで得られる「ベネフィット(便益)」を考えます。
・「罪悪感なく、美味しく健康的なものを食べたい」
・「丁寧に作られた特別な食事で、自分を労わりたい」
・「野菜本来の甘みやシャキシャキ感を楽しみたい」
手順3:実践手法に当てはめてアイデアを広げる
以下のブログ記事にある「ネーミング7つの実践手法」や「心理学のアプローチ」を活用して、具体的な名前へと変換していきます。
・【保存版】売れる商品名の付け方|飲食店・食品メーカーのネーミング成功法則を心理学・顧客価値・法的リスク・相場感から徹底解説
上記の参考のブログ記事から、いくつかピックアップして紹介しておきますね
①五感を刺激する「オノマトペ・シズル合わせ」
お客様の脳内で「美味しさ」や「食感」を再現させ、3〜5秒で胃袋を掴むアプローチです。
・「シャキッ!〇〇農家の無農薬野菜と、とろける24時間発酵塩こうじサンド」
・「じゅわっと旨味ひろがる。〇〇農家直送・無農薬野菜の熟成塩こうじサンド」
②利用シーンを予約する「プライミング効果(体験・体感)」
食べる時間帯やシーンを名前に添えることで、お客様の頭の中に「これを食べる自分」を想像させます。
・「週末のご褒美に。〇〇農家の無農薬野菜と24時間発酵塩こうじで整う朝のサンド」
・「カラダが喜ぶひととき。〇〇農家の無農薬野菜と熟成塩こうじの健康サンド」
③食材の希少性や限定性を直球で伝える
スーパーなどに並ぶ商品の場合、0.5秒で「何者か」を伝え、他との違い(こだわり)を際立たせます。「あの」という言葉を使うことで信頼感を高めることも有効です。
・「〇〇農家の『あの』無農薬野菜で作る、24時間低温発酵の贅沢塩こうじサンド」
・「1日限定〇食!〇〇農家の無農薬野菜×24時間熟成塩こうじの恩恵サンド」
④「何だろう?」と疑問を持たせる(気を引く)
少し引っ掛かりを作り、「なぜだろう?」「食べてみたい」という興味を惹きつけます。
・「なぜ24時間も発酵させたのか?〇〇農家の無農薬野菜が喜ぶ塩こうじサンド」
・「眠れる塩こうじと、〇〇農家の目覚めの無農薬野菜サンド」
⑤ 1番伝えたいベネフィット(便益)をネーミングにする
お客様の悩みを解決する言葉や、作り手として一番届けたい価値をシンプルに表現します。
・「野菜の甘みを極限まで引き出した、24時間低温発酵塩こうじサンド」
・「野菜不足のあなたへ贈る、〇〇農家の無農薬野菜と熟成塩こうじサンド」
なお、ネーミングにはもっと知ってほしいコツや手順があります。詳しくは以下の記事を御覧ください。
3)脱「焼き立て・焼きがあがり」・食べごろ表示にシフトし個性を発揮する
近年は、多くの御店が、焼きたてや、焼き上がり時間のPRに取組むところです。この取組は実施すべきですが、これだけでは不十分な時代になってしまいました(競合の同質化)。そこで、おススメする取組が、「食べごろ」表示や食べごろを意識した顧客目線のPRです。
例えば、同じバケットでも、「2時間以内に食べると、食感がザクっとして美味しい!」「翌朝食べると1番、バターに合う美味しさに!」といったPRです。無論、そのようなPRをする以上、その食べる時に最適な仕様になっていなければならないので、商品開発や工夫が伴いますが、効果は歴然なので、ぜひ、取り組んでみてくださいね。
第5章:「ロスパン(廃棄パン)」を利益に変える戦略的アプローチ
パンの廃棄は、原価を直接的にドブに捨てる行為であり、店舗の命取りになります。データを駆使した需要予測と、食品ロス(フードロス)問題という社会的要請を背景にした対策を展開するようにしましょう。
1)限界利益から逆算する「廃棄率10%」の致命的ダメージの検証
原価率40%、諸経費55%、営業利益率5%の店舗において、「廃棄率10%」がどれほどキャッシュを奪うか、限界利益の観点から財務的にシミュレーションし、ロス削減の重要性を経営数値として認識してみましょう。
シミュレーション例:月商200万円のパン屋の場合(通常の営業利益(5%):10万円)
もし売上の10%(売価換算で20万円分)を廃棄していた場合、そのパンを作るためにかかった原価(40%分=8万円)は、現金としてそのままゴミ箱に捨てられたことになります。つまり、廃棄ロスをゼロにできていれば、本来の営業利益は「18万円(利益率9%)」でした。
たった10%の廃棄が、手元に残るはずだったキャッシュ(利益)の「約44%(8万円/18万円)」を奪い取っているという事実を直視する必要があります。
2)ロスパン(廃棄パン)対策の全容と概要
ここでは、一般的に取り入れられているロスパン(廃棄パン)対策を6つ紹介します。とは言え、一般論ですから、これだけでは正直、ロスを減らすことが難しいです。そこで、当所では、過去の支援事例を踏まえ、徹底的に解説した記事(以下)を用意していますので、そちらと合わせて学習いただけますと幸いです。
・廃棄パン(ロスパン)を心理学・財務・データから読み解く「捨てない」商品開発30選アイデアと集客策(ネーミングと時間帯別販促で価値を最大化)
①POSデータと外部環境(天候・気温)の相関分析による需要予測
勘や経験に頼るのではなく、過去のPOSデータ、曜日、降水確率、気温などの変数を掛け合わせた需要予測モデルを構築し、過剰な製造(オーバープロダクション)を論理的に防ぎます。
②市場規模が拡大する「rebake」等ロスパン通販のプラットフォーム活用
農林水産省が推進する食品ロス削減の潮流に乗り、成長市場である「ロスパンお取り寄せプラットフォーム(rebakeなど)」を活用。廃棄を現金化しつつ、全国のパン愛好家への新規アプローチ(テストマーケティング)として位置づけます。
③価格弾力性を利用した「ダイナミックプライシング」の導入
閉店前の時間帯における価格弾力性(価格が下がれば需要が増える度合い)を検証し、ブランド価値を毀損しない形でのタイムセールや、翌朝の「モーニング詰め合わせ」への計画的な転用を行います。
④SDGs・エシカル消費を訴求する「フードロス削減キャンペーン」
消費者庁の調査でも「エシカル消費(倫理的消費)」への関心は高まっています。ロスパンを単なる「売れ残り」ではなく、「地球環境に配慮したサステナブルな商品」としてブランディングし、顧客の共感を得ます。
⑤パン粉やラスクへの二次加工における「限界費用の算出」
売れ残ったパンをラスク等に再加工する際、「追加でかかる人件費や光熱費(限界費用)」が「再販による収益」を下回っていないか、厳密な原価計算を行い、加工の是非を判断します。
⑥事前予約・サブスクリプション(定額制)モデルによる完全受注生産
顧客に定期券や回数券を販売し、毎月決まった額のパンを提供するサブスクリプションを導入することで、天候に左右されない「計画生産」を実現し、ロスを根絶します。
第6章:パン屋ならではの経営やマーケティングで必需な取り組み
1)行動経済学(アンカリング効果)を用いた適正価格への移行
第1章で示したように、パン業界の収益性、利益率は散々たる状況です。逆に言うと、生き残りのためには、この収益性、利益率を高めていくことが重要になります。つまり、価格の適正化です。
「値上げ=客離れ」という恐怖があるのは、どこの支援現場でも同じです。しかし、見せ方でカバーできるものなのです。例えば行動経済学におけるアンカリング効果(基準となる高い価格を先に提示することで、他の価格を妥当だと感じさせる心理)を活用できます。高付加価値商品と通常商品を戦略的に陳列し、全体の客単価を引き上げます。
例えば、店内の目立つ場所に、最高級のバターをふんだんに使った1,200円の「プレミアム・クロワッサン・ローフ」を陳列したとします。

- お客様の心理: 「わあ、1,200円!贅沢なパンだなあ」
- その後の視線: 次に、隣にある450円の「こだわりの食パン」を見ると、どう感じるでしょうか?
- 結果: 最初に「1,200円」という基準(アンカー)が頭に刺さっているため、450円の食パンが非常に「お値打ちで、日常使いしやすい価格」に感じられるのです。
なお、適正価格の決め方で参考にしたいのが、価格感度分析によるアプローチです。詳しくは以下の記事をご確認ください。
・飲食店・食品メーカー・農業者等の原価計算と販売価格の決め方|PSM分析(価格感度分析)による「売れる価格」の見極め方まで
2)認知不協和の理論によるリピート率の向上
顧客が購入後に感じる「このパンを買って正解だったか?」という不安(認知不協和)を解消するため、美味しい温め方や保存方法を記したサンクスカードを同封し、顧客満足度を確実なものに昇華させます。
「今時、どこのパン屋でも、美味しい温め方や保存方法を記したサンクスカードは当たり前にやってるよ!」と思われる経営者の方は、更に上を行きましょう。
例えば、御店の周辺に、手作りのお菓子教室で人気の講師の方が居たとします。その場合、その講師の方をPOPで紹介しつつ、「〇〇先生と生徒さんから、大人気の食パンです!」というメッセージカードを挿入すれば、この食パンを選んだ私は間違いなかったなと考えてくれるようになります。
また、パンを買ってお店を出た後、お客様はふとこんな不安を感じることがあります。「あんなにたくさん買っちゃったけど、明日の朝まで美味しく食べられるかな?」「失敗だったかも…」
この「購入後の小さな後悔や不安(認知不協和)」を、袋を閉じる前の一手間で解消しましょう。
お客様の変化:「あ、明日の朝はこうして食べればいいんだ!」という確信に変わり、不安は「次もここで買おう」という満足感へと昇華します。
仕掛け: 美味しいリベイクの方法や、余った時の正しい冷凍保存術を記したメモを同封します。
3)ABC分析を用いた「死筋商品」の撤廃とリソース集中
全品目の売上構成比をABC分析で可視化し、下位20%の「死筋商品」を勇気を持って削ります。これにより、仕込みの手間を省き、売れ筋商品(顧客価値を充足している商品)のクオリティ向上に経営資源を集中させます。
何となく心配だから、総花的に品揃えするのではなく、先述したように、顧客価値を充足するために必要な商品は、売れ行きが良いものなので、下位商品は顧客価値を充足できないものと判断して、ドラスティックに削減していきましょう。
4)LTV(顧客生涯価値)指標の導入による経営の安定化
「今日の売上」ではなく、1人の顧客が1年間・3年間でいくら使ってくれるか(LTV)を計測します。ポイントカードやLINE公式アカウントのデータを用い、優良顧客へのアプローチを強化することが最大の利益率改善策です。
目先の売上にとらわれると、世間で流行っているからと安易に手を出してしまいます。そうであれば、お店の個性をグンと薄めることになり、お店の魅力は、ますます低下していくことでしょう。
第7章:「待つ経営」から「攻める経営」へ。BtoB・エリア拡張の7チャネル
商圏人口の縮小に対し、店舗で顧客を待つだけの「インバウンド営業」には限界があります。自ら市場を切り拓く「アウトバウンド戦略(移動販売・卸し・委託販売)」の具体策を論じます。
㊟エリア拡張の思考:待たないで攻める行動(適切な集客策や販促策のツールを選ぶ)
決めた存在価値を共有できるお客様と、どこで出逢えるかを明確にすることからはじまります。その上で、それぞれのチャネルに、どのようなコミュニケーションツール(マーケティングツール)が適切かを検討していきます。
例えば、サッカークラブに参加する保護者に、サッカーの試合等のお弁当や捕食に、自店のパンを活用していただきたいと思った場合、webサイトで告知したところで、届くものも届きませんよね?実際に足を運び、チラシを手渡しながら、説明した方が、需要開拓のアプローチとしては、適切かと判断します。
このように、購買してほしい方に、積極的に働きかける意識をもつことで、集客は楽になるものです。支援先では、前日の17時までにご予約いただければ、翌日早朝に、お店で受け取れるサービスを行っています。結果、これらの保護者を顧客として抱えることに成功しています。
待ち商売だからといって、待つのではなく、お店に来て欲しい顧客層を意識し、積極的に働きかけるようにすると、商売は好転することが多いので、ぜひお試しください。
1)商圏拡張理論に基づく「パン屋の移動販売」の経済効果
自店舗の一次商圏(半径1km)を超え、オフィス街や交通弱者の多い住宅街へ「商圏を自ら移動させる」ことで、物理的な立地の制約を突破し、新規の顧客層を獲得します。
2)移動販売車を活用したO2O(Online to Offline / Offline to Offline)戦略
移動販売は単なる出張販売ではありません。そこで接触した顧客にチラシやLINEクーポンを渡し、実店舗への来店を促す「動く広告塔・サンプリング拠点」として機能させます。
3)スーパー・道の駅への「委託販売」におけるマージンと消化仕入れ構造
地元のスーパーや道の駅での委託販売では、一般的に15%〜30%の販売手数料が発生します。この「消化仕入れ構造」において、手数料を引かれても利益が残る専用パッケージや専用商品の開発が必須となります。
4)異業種(カフェ・レストラン・ホテル)への「BtoB卸し」による収益安定
近隣の飲食店や宿泊施設にモーニング用・ランチ用のパンを卸すBtoBビジネスは、天候に左右されない強力な固定売上となります。決済条件や納品ロットの明確なルール作りが成功の鍵です。
5)バイヤーの購買心理を突く「法人向け提案書(営業資料)」の構築
BtoB商談では「美味しいから」だけでは契約は取れません。「御社のカフェの単価アップに貢献する」「地元の〇〇農家の食材を使っているので、御社のPRにもなる」という、相手の利益(ベネフィット)を論理的に示した提案書が必要です。
6)地場産業との連携による「ご当地パン」開発とPR波及効果
地域の酒蔵の酒粕、醤油メーカーのもろみ、地場野菜などを用いたコラボレーション商品を開発することで、地方自治体の広報誌や地元メディア(新聞・テレビ)のパブリシティ(無料の取材PR)を獲得しやすくなります。
7)冷凍技術の進化に伴う「自社ECサイト」での全国展開
3Dフリーザー等の急速冷凍技術の普及により、焼きたての品質を維持したまま全国配送が可能になりました。実店舗の商圏にとらわれず、SEOやSNS広告を駆使して全国のニッチなニーズ(無添加、アレルギー対応など)を刈り取るEC戦略を展開します。
第8章:ショップカードの裏面をコダワリ紹介カードにして配布
紹介カードは、多くのパン屋(ベーカリー)が導入するところです。ですから、もう1歩、先に進み、次のことに「こだわって」みてください。集客に貢献できる販促策だと断言できますので。
1)御財布の中に忍ばせれるサイズに
お財布の中に大事にしまってもらえるサイズを目指しましょう。具体的には、免許書や名刺サイズです。お財布は大事なものです。形見に持つのが通常です。1番大事にしているところに忍ばせてもらえれば、1番捨てられない確率が高まります。
2)誰を紹介してほしいかを明確に
誰かを紹介してください!というのが、これ迄の多くのパン屋(ベーカリー)でした。これからは、誰を紹介してほしいのか、明確に書くようにしましょう。そうすることで、紹介カードを渡された方が、紹介する心理的ハードルが下がるものです。気軽に誘いやすくなります。
例えば、下記画像では「御親戚を紹介してください」としています。何気なく、御親戚に手渡ししてくれるかもしれませんよ。誰かを!ではなく、より紹介率が増えますので、信じて取り組んでみてくださいね。

3)どのように「口コミ」されたいかを明確に記載
「あのパン屋(ベーカリー)おいしいよ!」よりも「バケットおいしいのは、あそこだよ!」の方が、紹介された方は、動機付けされるものです。他のパン屋(ベーカリー)と明瞭に差別化できるよう、口コミの精度をあげれるよう努力し、紹介カードをブラッシュアップしていきましょう。
第9章:チラシを作成し配布する際のポイント
原則的には、先の紹介カードと同様の論点です。あのパンも紹介したい、このパンを紹介したいということではなく、自店の存在価値を体現してくれる「売りのパン」を中心に訴求していきましょう。
誰に来てほしいのか、何を食べてほしいのか、この2点は必須の記載項目です。なお、文字より画像。チラシが文章だらけにならないよう、留意してくださいね。その際、提携駐車場等があれば、アクセス方法QR表示もOKです(Googleマップ)。
チラシの作成のコツや手法は、以下の記事で詳しく解説しています。確認しておきましょう。
・飲食店・食品メーカー必見!集客と販促を成功に導くチラシ・フライヤーの作り方(作成方法)・デザイン・外注・相場の完全ガイド
第10章:店内のPOPで客単価を上げる方法
人気のパン屋さんで忘れてはならないのが、POPの内容などが秀逸であるということです。POP作成は、思いの丈をつづれば、購買量が増えるという優しいものではありません。しかしながら、丁寧に仕組むと確実に購買点数を増やすことが可能です。
以下の記事に、とても丁寧に手順や考え方を解説していますので、合わせて確認しておきましょう。
・食品・スーパー・飲食店向け「売れるPOP」作成の手順とコツ|手書き・無料ツール・AI活用まで完全網羅
第11章:web活用による集客の仕組づくり
正直なところ、webでの集客の即効策は見当たらないのが現状です。しかしながら、可能な限りで、インスタグラムやTwitter等、活用したいものです。日常、車で行き来する方、あるいは近郊の市町村に住む方等、徒歩圏内や自転車利用で店頭を往来する方以外の御客様と出逢うことも夢ではありません。
支援先では、Instagramの投稿のハッシュタグで、地元の市名を合わせて投稿することで、その市のグルメ情報にリツイート、シェアされる等、市内の他の地域の方や、近隣市町村からの来店が増えているのも事実です。可能な範囲で構わないので、ぜひ取り組んでいきましょう。
また、パン屋(ベーカリー)は、かならずGoogleビジネスプロフィール(Googleマイビジネス)の充実は必須です。GPSの実装したスマートフォーン等で、近くのパン屋さんを探すのは日常のことなので、そのような顧客層にアプローチするには、必須の取組だと言えます。
第12章:パン屋の支援の現場で多い「Q&A」から紐解く
Q1. データから見て、個人経営のパン屋の廃業率が高いのはなぜですか?
A. 帝国データバンク等の調査においてパン製造小売業の倒産・廃業は高水準にあります。主な要因は、輸入小麦やバター等の「原材料費の歴史的な高騰(原価率の圧迫)」と、「人件費の上昇・人材不足」による労働集約型ビジネスの限界、そして商圏人口の減少による来店客数の低下という構造的な問題が挙げられます。
Q2. パン屋の平均売上と、適正な営業利益率の基準はどれくらいですか?
A. 日本政策金融公庫などの指標によれば、小規模なパン小売業の平均月商は150万円〜300万円程度で推移しています。しかし、問題は営業利益率の低さであり、平均約3〜5%に留まっています。健全な経営を維持するためには、客単価の向上やロス削減によって営業利益率10%以上を目指す財務戦略が必要です。
Q3. 利益率を大きく下げる「ロスパン(廃棄)」をなくす論理的な方法はありますか?
A. 勘に頼る製造を止め、POSデータと天候・曜日等の変数を組み合わせた「需要予測モデル」を構築することが第一です。それでも発生したロスパンについては、「rebake」等の食品ロス削減通販プラットフォームに出品することで、廃棄損を現金化し、限界利益の低下を最小限に食い止めることが可能です。
Q4. 新たな売上の柱として「パン屋の移動販売」を行う最大のメリットは何ですか?
A. 実店舗の固定された一次商圏(半径約1km以内)という物理的制約を打破できる点です。オフィス街や高齢化が進む住宅街など、需要はあるが供給がない「空白地帯」へ自らアプローチできるだけでなく、移動販売車自体が実店舗への来店を促す「動く広告塔(O2Oマーケティング拠点)」として機能します。
Q5. 地域のスーパーやカフェに「卸し・委託販売(BtoB展開)」をする際の注意点は?
A. 最も重要なのは「利益構造の設計」と「相手先へのベネフィット提示」です。委託先の手数料(15%〜30%程度)を差し引いても利益が出る原価設計を行うこと。また、商談時には単にパンを売り込むのではなく、「御社の集客や客単価向上にどう貢献できるか(価値共創)」を論理的に説明する提案書が必須となります。
★参考文献・引用元データ一覧
各章の論拠となる客観的データ・公的調査・学術理論の一覧です。
【公的データ・統計調査】
- 帝国データバンク:『パン製造小売業の倒産動向調査』(2019年および直近の全国企業倒産集計)
- 日本政策金融公庫:『小企業の経営指標(飲食業・小売業編)』(2023年調査等)
- 農林水産省:『輸入小麦の政府売渡価格について(価格公表添付資料)』(各年4月・10月期公表データ)
- 総務省統計局:『労働力調査(基本集計)』(2019年〜2024年平均結果)
- 国立社会保障・人口問題研究所:『日本の将来推計人口』(令和5年/2023年推計)
- 経済産業省:『商業動態統計』(コンビニエンスストアおよびスーパーマーケット販売額動向)
【学術理論・マーケティングフレームワーク】
- フィリップ・コトラー(Philip Kotler):『マーケティング・マネジメント』(製品特性と機能的・情緒的価値の定義)
- スティーブン・L・バーゴ、ロバート・F・ラッシュ(Vargo & Lusch, 2004):『サービス・ドミナント・ロジック』(価値共創マーケティングの基礎概念)
- ダニエル・カーネマン(Daniel Kahneman):『ファスト&スロー(行動経済学)』(アンカリング効果と価格設定の心理学)
初稿 2026年5月7日
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久保 正英(中小企業診断士・マーケティングコンサルタント)

加工食品事業者や飲食店等の消費者向け商売の「マーケティング」戦略立案と実行支援に日々取り組む。 支援する事業者のスキルや、置かれている事業環境を踏まえた「実現性の高い」支援が好評である。
講演やセミナー、執筆においては、「出来ることから出来るだけ実行」をモットーに、実効性の高い内容を傾聴、傾読できる。
2016年には、記号消費論を活用した「集客の手法論」を広く世間に公開し、その内容が認められ「中小企業庁長官賞」を受賞した。
近年は、存在価値論を支援研究テーマに掲げる一方、農林水産省や環境省の委員を2013年以降現在まで歴任しており、飲食業、食品製造業、農業、水産業といった業種の政策への提言も積極的に行っている。
主な著書に『飲・食企業の的を外さない商品開発~ニーズ発掘のモノサシは環境と健康(カナリア書房)』 『「お客様が応援したくなる飲食店」になる7つのステップ (DO BOOKS・同文館出版)』がある。













