神奈川県に長く住んでいますが、
正直、通り過ぎたことしかない(汗)
なぜ、この地に?なのですが、
実は。伊勢原市商工会が主催した「食品メーカー向け展示会・商談会での販路開拓の仕方セミナー」
これのスピーカーだったからです。
さて、セミナー終了後、
受講生のうちの1社が、とても興味深い自社の取組みを立ち話で紹介くださいました。
これ、何かといいますと、
要するに「カキノタネ(柿の種)」なのですが、
日産自動車とのコラボの取組みなのです。
なんと、金型は日産自動車さんがおこしているのがKEY(鍵)!
さらには、(↑)(↓)このフライヤーのデザインも、日産自動車のハウスデザイナーが担当しています。
失礼を承知で申し上げますと、
このセミナー後に紹介いただいた事業者の経営資源では、
このようなデザイン、このような金型を産みだすような商品開発は無理です・・(^^;
日産自動車の「力:ちから」あってのもの。
私は、これまで、幾度と、このような似た取り組みに出逢ってきましたが、
この紹介いただいた取組は、
今後の小規模事業のお菓子メーカー等の「大きな可能性」を感じる「素晴らしい」取組みだと実感するのです。
ですから、
この記事をご覧の当所の顧問先の小規模食料品、御菓子製造業の皆さん。
ぜひ、以下の論点を確認しておいてください!
参考にしたい論点① 技術的な弱みの補完
御菓子や食料品製造業において、形状やデザインに影響を与える金型は、重要なことは理解するところでしょう。
しかしながら、小規模事業者には、取り組める限界があるわけですから、
そもそも、デザインや形状の金型を得意とする、大手事業所との協業は、自社の「技術的弱さを補完」することになります。
また、小機事業者の場合、ハウスデザイナーが居るわけでもなく、ほとんど外部に丸投げです。
しかしながら、この取組は、日産自動車との闊達なコミュニケーションあってのもの。
参考にしたい論点② 認知度の低さの補完
私が、セミナー等でよく話す「テコの販促」、この好事例だと言えます。
コラボする相手が、自社より認知度の高いところと組むことで、自社の認知度を補完してくれます。
つまり、この取組は、日産自動車が記号になり、消費者は消費することになるでしょう。
参考にしたい論点③ 営業力の補完
この商品は、同社にとって、生産が追い付かないくらい好調なようです。
それは、日産自動車の社員が、様々な方面で「この商品」を紹介してくださるからです。
また、日産自動車の名車好きのファン層など、購買する層の裾野が広いことも指摘できます。
さて、
私が言いたいのは、このような協業は、小規模事業者のスキルアップにも重要です。
すべての接触が学びになることでしょう・・。
また、
そんなの、うちでは出来っこないですよ?
そのような声が耳に届きそうですが、果たしてそうでしょうか?
顧問先の皆さん
次回、当方が訪問時には、この論点について助言し、
進めていきますので、覚悟しておいてくださいね!
御菓子!それは、夢や遊び、楽しさ、この演出に尽きるのですから・・
久保 正英(中小企業診断士・マーケティングコンサルタント)

加工食品事業者や飲食店等の消費者向け商売の「マーケティング」戦略立案と実行支援に日々取り組む。 支援する事業者のスキルや、置かれている事業環境を踏まえた「実現性の高い」支援が好評である。
講演やセミナー、執筆においては、「出来ることから出来るだけ実行」をモットーに、実効性の高い内容を傾聴、傾読できる。
2016年には、記号消費論を活用した「集客の手法論」を広く世間に公開し、その内容が認められ「中小企業庁長官賞」を受賞した。
近年は、存在価値論を支援研究テーマに掲げる一方、農林水産省や環境省の委員を2013年以降現在まで歴任しており、飲食業、食品製造業、農業、水産業といった業種の政策への提言も積極的に行っている。
主な著書に『飲・食企業の的を外さない商品開発~ニーズ発掘のモノサシは環境と健康(カナリア書房)』 『「お客様が応援したくなる飲食店」になる7つのステップ (DO BOOKS・同文館出版)』がある。