飲食店の皆さん・・
日々の商売で蓄積した1次データ
役立てていますか?
支援先で頻繁に私が口にする言葉を1つ紹介します。
それは・・
「3次元にしてグラフを俯瞰してみてください」
どういうことか?
それは、3つの要素の関係を見える化すること。
要するに、バブル図を書いてごらんなさい!ということです。
例えば、今日、支援先の飲食店で、直近3日間の年齢・性別別の売上を、
ランチ、ディナー、テイクアウトという3要素で表にしてもらい、グラフ化してもらいました。
それがこちらです。

何が見えますか?
縦軸がディナー売上、横軸がランチ売上、〇の大きさがテイクアウトの売上を表現していますね。
どうやら、同店に限っては、下記のようなことが言えそうです。
・ランチ利用が多い層ほど、テイクアウトを頻繁に利用してそうだ!
そう解釈すると、次のような施策を打つことができますね。
例えば・・
・ディナーのテイクアウトをやめ、ランチ時間のテイクアウトを強化する
・テイクアウトメニューを店内メニューと棲み分けて、店内と店外の楽しみ方にメリハリをつける
・競合のランチ時間のテイクアウトメニューの内容を踏まえ、同店ならではの強みを活かし、明確な差別化したテイクアウトメニューを展開する
・・・・etc
いくらでも施策案は浮かびそうなものですね(笑
他にも、バブル図の隙間、気になりませんか?
下図で言うところの 赤〇の「ここです(↓)」

その近くには、50歳台男性がいます。この輪を拡げるか、右にずらしていけば、新たな客層に出逢えそうですね。
以上のように、3次元で見ていくと、概ね、何かしらのヒントが絵で見れるものです。
ぜひ、皆さんも 簡単に出来ることなので、チャレンジしてみてくださいね。
久保 正英(中小企業診断士・マーケティングコンサルタント)

加工食品事業者や飲食店等の消費者向け商売の「マーケティング」戦略立案と実行支援に日々取り組む。 支援する事業者のスキルや、置かれている事業環境を踏まえた「実現性の高い」支援が好評である。
講演やセミナー、執筆においては、「出来ることから出来るだけ実行」をモットーに、実効性の高い内容を傾聴、傾読できる。
2016年には、記号消費論を活用した「集客の手法論」を広く世間に公開し、その内容が認められ「中小企業庁長官賞」を受賞した。
近年は、存在価値論を支援研究テーマに掲げる一方、農林水産省や環境省の委員を2013年以降現在まで歴任しており、飲食業、食品製造業、農業、水産業といった業種の政策への提言も積極的に行っている。
主な著書に『飲・食企業の的を外さない商品開発~ニーズ発掘のモノサシは環境と健康(カナリア書房)』 『「お客様が応援したくなる飲食店」になる7つのステップ (DO BOOKS・同文館出版)』がある。