飲食店や小売店の店頭POPや屋外看板の設置の基本的な手法

今日は飲食店や雑貨店の店頭POPや屋外広告、看板をテーマに書いていきます。
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ぜひ、活用してみてくださいね!

①店頭や屋外の看板(広告)の役割
 屋外看板(広告)には、「のぼり旗」「野立て看板」「袖看板」等があります。その役割は通行者や通行車への「気づき」と「刷り込み」です。そこを通る人に看板を見て内容を知ってもらい(=気づき)、通学路や通勤経路など繰り返し通る人に何度も見て記憶してもらう(=刷り込み)です。結果、お店や事業所の「認知」と「記憶」の効果を上げることになります。

②許可や届け出が必要か否か
 屋外に看板などの広告物を設置するには、原則として条例に基づく許可を受ける必要があります。また、広告物等には屋外広告物管理者を設置しなければいけません。しかしながら、看板の種類と大きさによっては許可が不要なものもあります。許可が必要になるか否かは、設置する場所が「商業地域」か「住宅地」か等々の条件によっても変わってきます。許可申請が必要な看板はどのようなものか、神奈川県を例にとって紹介します。
 商業地域や工業地域などは、看板設置許可地域になっています。自己の氏名や営業の内容等を自己の住居・事業所・営業所等に表示又は設置するものは、看板面積が10平方メートルまでは適用御除外になります。商業地域や工業地域以外は、禁止地域または広告景観形成地区になりますが、自己の氏名や営業の内容等を自己の住居・事業所・営業所等に表示又は設置するものは、5平方メートルまで、適用除外になります。
つまり、看板の面積が許可地域では、10平方メートル以下、禁止または広告景観形成地区の場合は5平方メートル以下であれば、届け出が不要ということです。
 他にも、皆さんの事業所の立地する場所や看板設置の場所によって、種々の届け出が必要になることがありますので、詳しくは神奈川県の下記URLを参照してください。
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/x2n/cnt/f692/p971749.html#Q2

③店頭や屋外看板(広告)内容の検討のポイント
 屋外看板(広告)の検討のポイントは、「見せ方」と「情報量」です。見せ方とは、どこから見えるか、どのように見えるか、です。情報量は見ている方にとっての「適量」の検討となります。

⇒車の運転手から屋外看板(広告)はどのくらい見えているのか
車は常に移動しており、運転手の視界は速度に応じて狭くなっていきます。歩行者のように立ち止まって看板を見るということもできません。従って瞬時に目に入ってくる広告が必要になります。

⇒屋外看板に最適な文字の大きさとは
 あくまで参考ですが、 50メートル手前から看板が見えるのであれば、文字の大きさを200cm以上にしておくと、看板が見え始めたと同時に文字も読まれる可能性が高くなります。このように距離に応じた文字の大きさの目安が分かると、設置する看板に最適な文字の大きさが見えてくるものです。以下は公共機関や交通機関などで目安とされる距離に応じた文字の大きさを表した表です。
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出典(交通エコロジー・モビリティー財団「公共交通機関旅客施設の移動円滑化整備ガイドライン」)

屋外広告の場合、上記の文字の大きさは最低限として、実際は1.5倍~2倍程度の大きさで作製すると安心して読めます。

⇒車の速度が速くなるたびに狭くなる視野角
 当然ですが。車の速度が増すと運転者の視野は狭くなります。時速40kmでは、運転手は100度の範囲の視野がありますが、時速130kmでは視野は30度の範囲となり、極端に認識できる視野が狭くなるものです。

店頭の三脚掲示や屋外看板、のぼり旗は、道路脇に設置されることが多いです。
法定速度が高い道路ほど「より遠くから」「より大きく」表示させることが重要になります。

⇒歩行者にとって良い看板(広告)とは
 以上のことからわかるように、少なくとも、通行車に視認性が良く、情報量が適切であれば、歩行者にとっても、良い看板であると言えます。

④結局のところ最善の屋外看板(広告)とは
 結局のところ、車の運転手が看板を確認するにしても、通行人が瞬間に確認するにしても、「1秒」で理解できる内容と情報量が理想です。ロケーションや看板のサイズにより看板を見てもらう時間は異なりますが、表示内容を「1秒」で伝わる広告にしておけば、ある程度どんな場面でも表示内容を認識してもらえると言われています。なぜならば、人の目線は一箇所にとどまらずに、常に動いています。その際に「0.3秒で15文字程度を認識できる」と多くの調査結果で明らかだからです。つまり「パッ」と見て目に飛び込んでくる情報を瞬時に認識することができるような広告を心掛けるべきです。

⑤のぼりの作り方
⇒効果的なのぼり旗とは?
屋外看板(広告)と、同様に考えていただいて結構です。しかしながら、「1のぼり旗1デザインの法則」だけは、念頭に置いて作成を進めてください。
 通行人は、のぼり旗の内容をじっくり見てはくれません。従って「一瞬でなんののぼり旗なのか分かるように」する必要があります。その際、1つのぼり旗には、ひとつのメッセージだけを入れるということが原則です。
 伝えたい情報が沢山ある場合も、のぼり旗には1つのメニューのみを表示するようにします。もし、お客様に訴求したい情報が複数ある場合は、のぼり旗自体を複数枚に分けるようにします。

⇒大きな文字が原則
 のぼり旗は遠くから気づいてもらって、見てもらうことが条件になります。遠くからでも内容が分かるように、大きくわかりやすい文字のサイズにする必要があります。どのくらい大きな文字を使用すれば良いかは、どの程度離れた場所から、視認させたいかによって異なります。一般的に以下の表が目安になります。

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※出典元 交通エコロジー・モビリティー財団「公共交通機関旅客施設の移動円滑化整備ガイドライン」

 平均的なのぼり旗の幅は60cm(600mm)あります。可能な限り大きな文字を配置することで遠くから見ても内容のわかるのぼり旗にしましょう。至近距離では10mmという文字サイズでも視認可能ですが、のぼり旗の場合、インクが生地に滲みますので、紙に印刷したような鮮明さはありません。従ってオススメはしていません。
 また、写真などを盛り込んでレイアウトしたい場合は、A型看板などの他の屋外看板を使用する方が良いです。写真はのぼりには不向きです。のぼり旗はあくまでも、遠くの通行人や、車のドライバーに最初に気づいてもらう、「アイキャッチ」としてシンプルにすることが一番効果的です。

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久保 正英(中小企業診断士・マーケティングコンサルタント)

加工食品事業者や飲食店等の消費者向け商売の「マーケティング」戦略立案と実行支援に日々取り組む。 支援する事業者のスキルや、置かれている事業環境を踏まえた「実現性の高い」支援が好評である。

講演やセミナー、執筆においては、「出来ることから出来るだけ実行」をモットーに、実効性の高い内容を傾聴、傾読できる。

2016年には、記号消費論を活用した「集客の手法論」を広く世間に公開し、その内容が認められ「中小企業庁長官賞」を受賞した。

近年は、存在価値論を支援研究テーマに掲げる一方、農林水産省や環境省の委員を2013年以降現在まで歴任しており、飲食業、食品製造業、農業、水産業といった業種の政策への提言も積極的に行っている。

主な著書に『飲・食企業の的を外さない商品開発~ニーズ発掘のモノサシは環境と健康(カナリア書房)』 『「お客様が応援したくなる飲食店」になる7つのステップ (DO BOOKS・同文館出版)』がある。

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