販促・集客POPの書き方や考え方(個人や小規模な飲食店・小売店・食品事業者向け)

小売店や飲食店、食品事業者の皆さん
ぜひ、集客や販促に直結する「素敵なPOP」作りに役立ててくださいね。
以下に手順を「さっ」とベタ打ちしました。
文章が見にくいかもしれませんが、ニュアンスが伝われば幸いです!

①POPをつくる目的を決める
まずは「何のためにPOPをつくるのか?」という目的を考えます。その際、以下の視点で考えると良いです。
・初めて来店したお客様に「お店のコンセプト」を伝えるため
・初めて来店したお客様にお店の主力商品や定番商品を伝えるため
・常連のお客様に当日や週間(や月間)のオススメ商品を伝えるため
・常連のお客様に「珍しい商品を仕入れたよ」ということをを伝えるため
・商品そのものの魅力を伝えるため

目的が変われば、POPで伝えるべき内容は多少変わってくるものです。POPは「あまり、あれもこれも情報を盛り込みすぎない」ことが大切なので、可能な限り、いずれか単一の目的を選択することが大切です。

②特に誰に伝えたいかを決める
誰に伝えたいかをしっかりと検討することが、良いPOPにつながります。例えば、高齢者向け、子供向け、女性向け、男性向け、若いシングル向け、ファミリー向け等々、商品(サービス)を買ってほしい方をイメージして決めていきます。

③POP取付箇所と規格を決める
 作成するPOPを、どの場所に設置するのかを考えます。概ね次のような視点が参考になります。
・店頭:お店の特長や雰囲気を通行者や通行車に伝える情報を掲載します。
・通路や天井や壁面:各商品(サービス)コーナーやカテゴリーを案内したり、当日や週間(月間)のオススメ情報を掲載します。
・各商品(サービス)コーナー用:その商品(サービス)コーナーやカテゴリーの中で特にオススメしたい情報を掲載します。
・各商品(サービス)用:その商品(サービス)毎の魅力を伝える情報を掲載します。

用紙は、それぞれの取付箇所に合ったサイズや数量を用意します。一般的には1ケ月以内で取り換えるPOPは画用紙やPOP紙で充分です。しかしながら、長期間POPを掲載し続ける場合は、パウチを施すなど、耐久性も考慮します。また、お店の商品やサービスのイメージに合わせた素材(和紙、画用紙、ロウソク紙等々)を採用するようにします。

④伝えたいことをを絞り込む
商品の魅力を伝えるため、なんでもかんでもPOPに情報を詰め込もうとするのはすすめません。これだけは伝えたい、これだけはアピールしたい、といった視点でポイントを1つか2つに絞り込むようにします(可能であれば1つが1番望ましい)。その際、「①POPをつくる目的を決める」「②特に誰に伝えたいかを決める」で検討した内容を意識して、伝えたい情報を検討し絞り込みます。
お客様が全て読んでくれるはずだという甘い期待は通用しません。

お客様にストレートに伝わるようなPOPを目指します。また、店頭POPの場合、商品名や価格よりも、お店や事業の魅力、商品やサービスの魅力、アピールしたいこと等が「お客様の目につくように」作成します。

例) 商品(サービス)そのものの魅力を伝える場合
食べ放題のお店の場合、「様々」や「多くの」といった抽象的な表現を避け、「約100種類の料理!」など、数字で具体的に示したり、「一般的な外食の塩分30%オフの料理!」等、どんな料理法なのかを数字で具体的に示すと効果的です。他にも食感や風味など、お客様が想像しやすいような情報を検討します。

例)商品(サービス)の付加価値を伝えたいとき
自らの商品が競合に比べて「おすすめ出来る要素やポイント」を検討し、それを前面に表現するようにします。
「市内で唯一の取り扱い!」「日本初!上陸!」「マスコミで話題の○○が当店のみ取り扱い!」「唯一の無添加!」のような表現です。

⑤データPOPまたは手書POPの選択
パソコンで作成したり、ネットの印刷会社に発注し、デザイン作成やプリントアウトを依頼したり、近年のPOPは、データ作成が主流です。店内のPOPは適時更新されることが多いので、効率性を考えるとデータPOPでも構いません。
しかしながら、手書きで作成したPOPの方が印象に残りやすいといった様々な調査結果も明らかになっていることも気にとどめておきましょう。手作りのPOPには、温かさや店柄等が表現されるといいます。季節商品や、期間限定のものであれば、手作りPOPにチャレンジして効果を検討してみるのも一考です。

⑥POPのレイアウトと文章案を決める
POPのレイアウトとは、どこにどのような情報を記入するのかの位置関係を決めることです。検討の際には、タイトル、オススメする魅力やアピール点(コピー)、魅力やアピール点がイメージできるイラストや写真、価格(各商品用POPの場合)、商品名(各商品用POPの場合)。メーカー名(各商品用POPの場合)を中心に決めていきます。
書き入れる内容は、あらかじめメモ等で決めて置き、決定したレイアウトを確認しながら埋めていくことになります。
→POPで盛り込むべき内容
中小企業診断士 久保正英.jpg

⑦POPのデザインの方向性を決める
POPのデザインの出来不出来は、お店の賑わいや活気の印象付け、更には購買意欲等に大きな成果をもたらします。
また、お店の雰囲気を見直したいときや、店内POPを充実しているにも関わらず、主力商品の売り上げが芳しくないといった時は、店頭POPのデザインを充実させることで効果が高まるものです。
大まかなデザインを決める際のポイントは、以下の2つの視点に留意すると良いです。
・現状の活気や売上等に満足しているが「より高めたい」場合
 店舗全体の内装や雰囲気に合わせて、POPのデザインを決めることです。POPは目立たせたいものですが、やみくもにカラフルな色調を活用しては、むしろ逆効果です。店内イメージに馴染むように配慮しつつ、これまでにご紹介した適切なPOPに記載すべき情報が直球で伝わるように、全体のデザイン(色調や配置等)を工夫していきます。
・現状の活気や売上等に満足していない場合
 現状納得していない「店舗全体の内装や雰囲気」を踏まえ、「ありたい姿」をイメージします。そのイメージに合わせて、POPのデザインを決めるのです。店内イメージを一新するような「POPに記載すべき情報」を検討し、全体のデザイン(色調や配置等)を工夫していきます。

 デザインの基になる「色」は次のように考えていくと、理解しやすいと言えます。
・お店や事業を想像しやすい色(お店や事業で多用されている色)
・体に存在する色(黒、茶、肌色)
・食べられると一般的に認識されている色(赤、茶、黄色等)
・安心感を与える色(茶)
・洗練されたイメージを与える色(白)
・自然界で想像しやすい色(青、水色、緑、茶等)
・学が高いと想像する色(白、青等)

⑧POPを作成するときの留意点
→字間効果を活用する
各商品毎に設置するPOP(プライスカード等)では、価格表示が一番の訴求ポイントです。1つの固まりにすると訴求力がアップします。その際、字間を詰めるように意識し、個々の文字の隙間を埋めるように記入します。重ね文字にすると更に迫力が出ます。

→価格の書き方
価格の描き方の善し悪しにより、想定より安く見せたり、商品相応に高く見せたりすることが可能です。¥や円の表示は、価格の数字より2分の1から3分の1ぐらいのサイズで記載します。そうすることにより、想定より「安く感じさせる」効果があることが多くの調査でわかっています。その際、字間を詰めて1つの固まりにすると訴求力が増します。
逆に、¥や円の表示を、価格の数字より1.2倍~1.3倍ぐらいのサイズで記載すると、商品相応に「高く見せる」ことが可能になります。

→漢字の書き方
レイアウトで決定した販促タイトル(テーマやコンセプト、コピー)や商品名などの漢字文字は、基本的には1字ごとにうまく描きあげることが大切です。しかし、1行ごとのバランスも大切な要素です。文字の大きさや上下のバラツキ、文字間の開きをなくして、バランスよく1つの固まりに仕上げると、訴求力のあるPOP広告が出来上がると言われています。

→カタカナ/ひらがな/数字の書き方
販促タイトル(テーマやコンセプト、コピー)や商品名を漢字で記入する場合、それぞれ字間をつめて一つの固まりにして描きますが、ひらがなやカタカナでは、言葉を言い詰める時に文字を小さくしたり、また言葉を言い伸ばす時に横棒を引きます。通常の文字と同じ大きさのマス目をとって描くと、変に間延びしたり見にくくなります。従って、そのように感じたら、更に字間を詰めて描くと、全体にバランスのとれたものになります。

→コピー等の目立たせ方
コピー(販促テーマやタイトル、コンセプト等)部分に下線を入れます。下線が揃っているとコピーは読みやすくなります。鉛筆でアンダーラインを下書きしてから書き入れます。コピーが長く数行になる場合は、罫(ケイ)やラインを引き、間隔を十分取ります。

→バランスの良い配置を心掛ける
全てのPOPに共通しますが、周囲に余白を十分に取る事が必要です。最低1~2cmは取ります。コピー、便益、商品名、価格などの要素が、独立して目立つ場合は、効果的で良いPOPとは言えません。各々の要素や文字がバランス良く用紙に配置されているかを確認していきます。

→文字数や配色に神経を使う
お客様に商品やサービスの良いイメージを持ってもらえることが大切です。従って文字数は可能な限り少なく、配色はなるべく少なく、つまり、シンプルに考えることが良いPOPへの近道です。

→デザイン文字を使う
デザイン文字(作り文字)をうまく活用すると商品イメージを高め、購買意欲を更に高揚させます。複雑にならないよう、すっきりまとめます。

→各商品毎に設置するPOP以外は、写真やイラストを活用する
例えば、食品加工業や飲食店のメニューのPOPの場合、仕入れ先の生産者(農家や漁師)の写真をPOPに貼ることで、お客様に安全と安心感を醸成することが叶います。例えば、
雑貨店のPOPは、実際に使用しているイラストを掲載することで、使用法や使用シーンのイメージが湧いてくるものです。
イラストや写真は、お客様が購入後の状況を想像しやすくするために、積極的に活用することをオススメします。ポイントは、アピールしようとする商品やサービスのイメージと関係ないものは避け、お客様が「こう使うのか!」「買ってみたい!」という気持ちになりそうかを意識してイラストや写真を選択することになります。
各商品毎に設置するPOPは、設置スペースが狭いことが予想されます。可能な限りで盛り込めるとベターですが、ムリはしないで結構です。
→擬音語やメタファーを活用する
「アツアツ、サクサクのコロッケ」「ふわふわもちもちのパンケーキ」「ツルツル、プルプルした肌ざわり」など、擬音語やメタファーを使うことによって、商品の使用イメージや使用効果を伝えることができます。擬音語やメタファーは、コピーを考えるための強い味方。的確な表現を見つけて、直球で商品の魅力を伝えましょう!

⑧より高度なPOP作成へのチャレンジ
以上のような基本的なPOPの作成に慣れてきたら、さらに高度なPOP作成にチャレンジしましょう。具体的には「常連客のイメージを素に「裏切る」情報をPRする」ことです。
来店しているお客様の多くや、来店したことは無いが日常素通りしている未来のお客様には、往々にして勝手にお店の商品やサービス、更には御店や事業のイメージが醸成されているものです。「きっとあの店はこうだろう?」「きっとあの商品(サービス)はこうだろう?」といった具合です。そのお客様が事前に思い込んでいるイメージを払拭できる情報がある場合、効果的なPOPが作成できるものです。
例えば「御魚は地元の漁港で水揚げされたものです!」「野菜は地元生産者から朝採りを仕入れてます!」「洗髪やカラーリングに使う薬剤は全て自然由来のものを使用しています!」「御店に品揃えがないものは即日取り寄せ可能です!」等々です。
わざわざ伝えなければ「知られない魅力」は、わざわざ伝えてこそ効果を発揮します。そのような情報が存在しないかを定期的に検討することをお勧めします。注意点は、あまり長い期間、その情報をPOPで表示しつづけないことです。1ケ月に数日程度活用する等、
お客様が「知っているよ!」といった具合に情報に飽きないよう配慮することがポイントです。
また、大衆食堂で「お酒の御注文のみもOK」散髪屋で「顔そり、ひげそりのみOK」など、お客様にとって質問しづらい情報(気になる質問)も効果的です。

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久保 正英(中小企業診断士・マーケティングコンサルタント)

加工食品事業者や飲食店等の消費者向け商売の「マーケティング」戦略立案と実行支援に日々取り組む。 支援する事業者のスキルや、置かれている事業環境を踏まえた「実現性の高い」支援が好評である。

講演やセミナー、執筆においては、「出来ることから出来るだけ実行」をモットーに、実効性の高い内容を傾聴、傾読できる。

2016年には、記号消費論を活用した「集客の手法論」を広く世間に公開し、その内容が認められ「中小企業庁長官賞」を受賞した。

近年は、存在価値論を支援研究テーマに掲げる一方、農林水産省や環境省の委員を2013年以降現在まで歴任しており、飲食業、食品製造業、農業、水産業といった業種の政策への提言も積極的に行っている。

主な著書に『飲・食企業の的を外さない商品開発~ニーズ発掘のモノサシは環境と健康(カナリア書房)』 『「お客様が応援したくなる飲食店」になる7つのステップ (DO BOOKS・同文館出版)』がある。

売上を伸ばすことで
1)根本的な経営改善をしたい
2)資金繰りを改善したい
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そのようにお考えの方は、
是非、お気軽にお問い合わせください。

※メールは24h受け付けています。

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