あらためて書く必要は無いのかもしれません・・
ですが改めて。
コロナ禍で、この定義を忘れてしまった支援先も多いのが実情。
テイクアウトに力を入れる気持ちはわかります。
コロナの2波、3波への対応に気が向くのも、理解します。
ですが、飲食店の収益性等を考慮すると、
やはり、来店していただき、空間を含めた接客と食事を楽しんでいただく。
つまり、料理、空間、接客は三位一体で「顧客欲求」を「充足」できること。
ここを忘れてはなりません。
もし、もうデリバリーに業の明暗を掛ける!という意気込みなのでしたら、
ぜひ、惣菜業へと駒を進めることをお薦めします。
飲食業、惣菜業は根本的に異なります。
飲食業がテイクアウトすることを否定するわけではありませんが、
何度も書くように、それはあくまで「店内で今度は ゆっくり食事したいねー」という気持ちを顧客側に醸成させる販促の1つの手段でしかないのです。
もし この販促に力を入れるのであれば、
本丸の惣菜業へと駒を進めるべきです。
なぜなら、仕入れ、料理(調理)法、シズル等々、まったくノウハウが異なるからです。
異なるということは、付け焼刃でテイクアウトをしていても、本業の飲食より、更に儲からないからです。
このあたりは、どこか支援先事例を踏まえて、改めて後日、紹介してみたいと思います。
備考)惣菜業(テイクアウト含む)とは:飲食の提供と付随する接客を行う御店
久保 正英(中小企業診断士・マーケティングコンサルタント)

加工食品事業者や飲食店等の消費者向け商売の「マーケティング」戦略立案と実行支援に日々取り組む。 支援する事業者のスキルや、置かれている事業環境を踏まえた「実現性の高い」支援が好評である。
講演やセミナー、執筆においては、「出来ることから出来るだけ実行」をモットーに、実効性の高い内容を傾聴、傾読できる。
2016年には、記号消費論を活用した「集客の手法論」を広く世間に公開し、その内容が認められ「中小企業庁長官賞」を受賞した。
近年は、存在価値論を支援研究テーマに掲げる一方、農林水産省や環境省の委員を2013年以降現在まで歴任しており、飲食業、食品製造業、農業、水産業といった業種の政策への提言も積極的に行っている。
主な著書に『飲・食企業の的を外さない商品開発~ニーズ発掘のモノサシは環境と健康(カナリア書房)』 『「お客様が応援したくなる飲食店」になる7つのステップ (DO BOOKS・同文館出版)』がある。