移動販売車(キッチンカー等)コロナ型補助金申請の記述留意点

私の支援先の飲食店。コロナ禍において、外販を始めた事業者も数社。

この購入資金手当てに使ったのが「コロナ特別対応型」の小規模事業者持続化補助金です。
さて、申請書では、取り組み内容を記載する項目があるのですが、なぜでしょう。この支援先の方々も
「移動販売車(キッチンカー)買います」
極端、これで記述を終了してしまいます。

(スズキ webサイトより)

申請したら通るというものではありません。

そこで今回は、コロナ型で「非対面型」類型を選び、移動販売車を検討されている方が
申請書の取組内容に記載すべき事項を以下に紹介しますので、ぜひ、引用して活用ください。

ポイントは、「買います」ではなく、買うにあたって、どのようなことを考えているか、
買う際にはどのようなことを考えているか、購入して事業はどう進めていくのか、を示すことです。

そのあたりを多段階で順を追って、丁寧に説明することが大事です。その多段階の説明においては、以下のような手続きが必要な旨を、しっかりと記載するようにしましょう。

==以下、参考==

■ひとくちに移動販売と言っても2つある
車を使っての営業販売には 大きく2つあることを知っておきましょう。
 ⇒販売業:車に施設を設け、移動して飲食品を販売する
 更に、細分すると、乳類販売業、食肉販売業、魚介類販売業、食料品等販売業

 ⇒調理営業:車に施設を設け、車内で調理・加工および販売する
 更に、細分すると、喫茶店営業、飲食店営業、菓子製造業

■手続きの流れ
まずはお近くに保健所に相談に行くことです。
おおよその流れは、そこでつかめます。

簡単に紹介すると以下のような流れになります。、

ステップ①:保健所に事前相談
 販売する飲食メニュー、出店予定の場所(地域)・キッチンカーの設計図を持ち込むと良いでしょう

ステップ②:申請書類提出
 ステップ①を踏まえて、申請書を作成します。無論、保健所の担当の方といっしょに相談しながら作成もOKです。

ステップ③:施設検査
 キッチンカーを入手するスケジュールを保健所に共有し、実際のキッチンカーの仕様等(現物)を、保健所に持ち込み確認してもらいます。
 改善等、指摘事項があれば、改善して後日再検査を受けることになります。

ステップ④:許可証交付

■保健所によって異なる検査視点
実は、保健所により、担当者により、施設検査等でポイントとする論点が異なります。
ですから、上記のステップ①の前に、1度、「こんなことがしたいんだけど・・」といった事前の事前相談をお薦めします。

■事前の事前相談の前に「販売エリア」や「拠点」を明確に
相談で1番多いのが、大は小を兼ねるという考え方です。ですから、全国で移動販売できるようにしておきたい・・
そんな無茶な相談が多いです。
しかしながら、それは無理なことです。
なぜなら、販売したいエリアの保健所で許可を取らなければならないので、そんな全国のエリアの保健所に通う・・なんてことは・・

それに、保健所によって異なる検査視点への対応にも時間が掛かりすぎるからです・・(-_-;)

例えば神奈川県全域で移動販売したいと考えたなら、横浜市、川崎市、相模原市、横須賀市、藤沢市等、6か所を回る必要があります。

■申請費用
申請費用は、保健所により前後しますが、概ね1件14,000~18,000円(1業種)になります。

■許可更新頻度
5年毎

久保 正英(中小企業診断士・マーケティングコンサルタント)

加工食品事業者や飲食店等の消費者向け商売の「マーケティング」戦略立案と実行支援に日々取り組む。 支援する事業者のスキルや、置かれている事業環境を踏まえた「実現性の高い」支援が好評である。

講演やセミナー、執筆においては、「出来ることから出来るだけ実行」をモットーに、実効性の高い内容を傾聴、傾読できる。

2016年には、記号消費論を活用した「集客の手法論」を広く世間に公開し、その内容が認められ「中小企業庁長官賞」を受賞した。

近年は、存在価値論を支援研究テーマに掲げる一方、農林水産省や環境省の委員を2013年以降現在まで歴任しており、飲食業、食品製造業、農業、水産業といった業種の政策への提言も積極的に行っている。

主な著書に『飲・食企業の的を外さない商品開発~ニーズ発掘のモノサシは環境と健康(カナリア書房)』 『「お客様が応援したくなる飲食店」になる7つのステップ (DO BOOKS・同文館出版)』がある。

売上を伸ばすことで
1)根本的な経営改善をしたい
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そのようにお考えの方は、
是非、お気軽にお問い合わせください。

※メールは24h受け付けています。

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