加工食品、袋や箱菓子
さらには飲食店のメニューや屋号等々、
見込客にとって、「あっ、私のこと・・」「俺のこと・・」
このように思わせることが大事という話を前回展開し、性別について手法を紹介しました。
時間が空いてしまいましたが、
今回は、年齢をテーマに展開します。
改めて確認ですが、なぜ瞬間に判断させなければならないのか、
それは、以前記事にしましたように(⇒こちら クリック)
ヒトは、たったの0.00036%しか、溢れる情報の中、意識的に気を向けないからです。
気を向けないということは、そもそも「事業者が見込客と思っていても、見込客の土俵にすら上がっていない」ということです。
==年齢==
年齢は、とても意識を向ける機会が多いものです。年に1度の誕生日には、必ず年を重ねますし、
種々の場面で年齢を記入したり、回答したり・・
とにかく、意識を向けることが多々です。
ですから、種々の調査研究により、
世に溢れる広告物に対して、ヒトは年齢を「自分事」と判断するスイッチが入りやすいと言われています。
そうであるならば、このスイッチを利用しない方がもったいないです。
私の支援先に美容室を3店舗経営する事業者が居ますが、このお店では40代以上専門と訴求する広告宣伝等を心掛けており、
結果、それ以前の全年齢層ターゲット時よりも、来店人数は1.39倍向上しています。
世間を見渡すと、数十年前にはタブーであった「年齢訴求化粧品」も大手メーカーより当然のように展開されていますね。
無論、この状況も、年齢は「瞬間的に」自分事とすることを知ってのことでしょう。
飲食店や、食品や菓子製造業の業界に目を移すと、
例えば美容業界では当たり前の、この年齢訴求の販促や商品展開が少ないように感じます。
もし現在、来店層の年齢に偏りがある飲食店や、購買年齢層に偏りがある流通食品や菓子を商品として御持ちなら、
思い切って、年齢限定マーケティングを展開するのも一考だと判断します。
余談ですが、私の好物でもあるヨックモック シガール
(同社webサイトより)
50歳台以上の方に人気のようです。
このように、人気の年齢層というものを意識して、なぜ人気なのか?を根本的に考えることから始めたいですね。
久保 正英(中小企業診断士・マーケティングコンサルタント)

加工食品事業者や飲食店等の消費者向け商売の「マーケティング」戦略立案と実行支援に日々取り組む。 支援する事業者のスキルや、置かれている事業環境を踏まえた「実現性の高い」支援が好評である。
講演やセミナー、執筆においては、「出来ることから出来るだけ実行」をモットーに、実効性の高い内容を傾聴、傾読できる。
2016年には、記号消費論を活用した「集客の手法論」を広く世間に公開し、その内容が認められ「中小企業庁長官賞」を受賞した。
近年は、存在価値論を支援研究テーマに掲げる一方、農林水産省や環境省の委員を2013年以降現在まで歴任しており、飲食業、食品製造業、農業、水産業といった業種の政策への提言も積極的に行っている。
主な著書に『飲・食企業の的を外さない商品開発~ニーズ発掘のモノサシは環境と健康(カナリア書房)』 『「お客様が応援したくなる飲食店」になる7つのステップ (DO BOOKS・同文館出版)』がある。