飲食業、食品製造業、農業者の売上獲得支援をしている中小企業診断士の久保正英です。
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飲食店や食品製造業、食品スーパーなど、立場は違えど、種々の展示会や商談会に出展したり、自らインストアプロモーションを仕掛けたり、イベントは、売上のフックや、あらたな顧客層を獲得するために、取り組む場面が多いですね。

このようなイベントで、集客を想定通り以上、実現するにはコツがあるもので、その根幹を形成するものの理解が、はじめの第一歩と言えるでしょう。
今回は、この視点について紹介していきます。
集客できるイベントか否かの理由は様々ですが、概ね集客に失敗するイベントの論点は以下でしょう。
来場される方にとって「どのような価値があるのか」が各ブーズ(小間)で表現できていない。
⇒モノの紹介やモノの展示に終始している
集客できるイベントは、イベント全体が「明瞭に来場者を意識して、来場者にとっての存在価値」があるものです。
なぜ、このイベントが必要なのか?これが明確だということです。
各ブース(小間)(事業者)においても、「このブースは来場者にとって、このような価値があります」といった主張が必要です。
この実現には、マーケティングでは、ある意味当たり前の「コト消費」の意識が重要です。
「うちのブース(小間)は、このような課題の改善に貢献するために存在します」
「このイベントは、このような課題を改善することに貢献するために存在します」
つまり、モノを紹介するのでは無く、コトを紹介する意識が重要で、これが無ければ、来場者の興味喚起や、来場前の事前期待を超えていくことは叶わないでしょう。
以前、小規模事業者の立場で、展示商談会のブース装飾等の仕方(方法・手法)を以下のブログ記事で細かく紹介しましたが、ここにあるように「存在価値」をモノではなく、コトで考えることが重要だと言うことです。
このブログ記事で言えば、「調味料いかがですかー?」という提案ではなく、「御社の食材の拡販をお手伝いします!」という提案です。
それぞれ、モノ提案、コト提案であることに気付いていただけるでしょう。
無論、後者の方が、バイヤーうけが良いのです。
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久保 正英(中小企業診断士・マーケティングコンサルタント)

加工食品事業者や飲食店等の消費者向け商売の「マーケティング」戦略立案と実行支援に日々取り組む。 支援する事業者のスキルや、置かれている事業環境を踏まえた「実現性の高い」支援が好評である。
講演やセミナー、執筆においては、「出来ることから出来るだけ実行」をモットーに、実効性の高い内容を傾聴、傾読できる。
2016年には、記号消費論を活用した「集客の手法論」を広く世間に公開し、その内容が認められ「中小企業庁長官賞」を受賞した。
近年は、存在価値論を支援研究テーマに掲げる一方、農林水産省や環境省の委員を2013年以降現在まで歴任しており、飲食業、食品製造業、農業、水産業といった業種の政策への提言も積極的に行っている。
主な著書に『飲・食企業の的を外さない商品開発~ニーズ発掘のモノサシは環境と健康(カナリア書房)』 『「お客様が応援したくなる飲食店」になる7つのステップ (DO BOOKS・同文館出版)』がある。