酪農支援先の撤退戦略は1日でも延命

今回の支援先紹介は、楢島牧場です。
当事務所から数分のところにある小規模な酪農農家さんです。
久保正英2.jpg

上の写真のように、約20頭を飼育しており、
1日あたり、500キロをメグミルク等々に出荷している現状です。

写真のような小規模事業者は、
搾乳等々を設備化に踏み切ることも、
資金繰りの観点から難しく、
ここの場合は、シルバー人材を活用した人力搾乳等々で対応することで、人件費を抑制しています。

日本人に身近な食品である牛乳乳製品ですが、
1人1日あたりの消費量の推移は、1994(平成 6)年度までは増加傾向で推移していましたが、
その後、数年横ばいで推移し、現在では、減少傾向です。

内訳としては、牛乳が減少し、チーズ等の加工品が牽引し、
牛乳乳製品消費量全体では、1985(昭和 60)年に比べ、約70%ほど、増加しています。

平成 17 年度の搾乳牛1頭当たりの牛乳生産費は北海道が 679 千円、都府県が 790 千円で、
粗収益(生乳と子牛などの販売額)とほぼ同水準(北海道 661千円、都府県 799 千円)でした。

しかしながら、近年の飼料価格の高騰などにより、
2018年には、皆さんの推察通り、生産費が当然のように 上回っている状況。
無論、2020年はコロナの影響で、大幅な生産費になることでしょう(廃棄ロス)。

実は私と出会うまで指導をされていた「コンサルタント」の方が
安易に、6次産業化で、チーズ等の加工品生産を進め、収益を高めることを良しとした提案をされていたのですが、
それに疑問を感じての私への御相談でした。

私としては、同社の現状と、業界の市場性を踏まえ、
何よりも、同社の経営者の高齢化が1番の決めてとなり、
新たな設備投資は、リスクが大きすぎるとの判断をしたものです。

さて、国内の肉牛に目を移すと、資源の約65%は乳用種由来です。いわゆる和牛F1になります。

同社も、飼育している牛を使い、この肉牛生産にも取り組んでいます。

しかしながら、そもそも肉牛用に飼育されたものではないため、肉牛用に様々な視点で敵うはずもなく・・

唯一は「ホルモン剤等を使用することなく安全」、このくらいでしょうか。

牛肉輸入自由化当初、平成3年7月頃の和牛F1肥育素牛の価格は、
乳用種肥育素牛価格の2倍近くの1頭当たり25万円にもなりましたが、
高規格の牛肉価格が堅調であったことがその背景であり、
今は安かろう、相応の肉牛で必要充分といった消費者志向が多勢でしょう。

以上のことから個人的には、同社に限らず・・
酪農小規模事業者支援においては、以下の課題を掲げるべきだと考えています。

・ムダな資金浪費をせず、残債完済等々を目的とした事業の1日でも長い継続
・手元資金や財産を残せる痛みの無い廃業

3Kと言われている現場に、
向かう若者確保が難しいからこそ、このような視点の支援も重要かと思うのです。

PS, 支援先の皆さん
コロナ 憎し・・
ポジティブにがんばって いきましょー!

*上記記事は支援先に確認の上、掲載したものです。無断転載や複製や利用を禁じます。


売上を伸ばすことで
1)根本的な経営改善をしたい
2)資金繰りを改善したい
3)知恵やスキルを身につけたい

そのようにお考えの方は、
是非、お気軽にお問い合わせください。

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