商工会や商工会議所等では、
経営発達支援計画を鋭意遂行中のこと。
その中にある、地域経済動向調査において1つ提案です。
例えば藤野商工会
同商工会では、
事業承継や継承、
高齢者向け商品やサービスの開発支援、
藤野と言えば柚子なので、柚子を活用した商品やサービス開発支援、
芸術の町興しをしているため芸術をテーマとした取組支援、
これら4つに力点を置いて活動しています。
そこで、このような(下画像)個人や小規模事業者の活動度を視覚化するために天気図で表現することとしています。
商工会などの支援機関の職員と管内の事業者が地域での取り組み具合を「一目」で認識できるような工夫です。
これらの調査書の内容としては、下記のようになります。
例えば、柚子を事例にしますと・・
このアンケートは管内の個人や小規模事業者全社に送付することになりますので、
柚子による地域おこしに取り組んでいることをアナウンスする効果もあります。
集計においては、景況指数と同様に プラス回答とマイナス回答の差分の構成比で判断します。
さて、なぜ今回、このような記事を書いたかといいますと
各地域行政や支援機関には、
必ず支援の特長があるわけで、そうであるにもかかわず、
どの地域経済動向調査も同じように「業種毎の業績」や「業種毎の雇用環境」等々、
読んでいて、関心がもてない内容ばかりだからです。
具体的に言うと、だったら、どのようなアクションを起こせばよいの?
これが見えにくいのです。
上記のように
地域の特色をしっかり押さえて 実施し公表すれば、
管内事業者だけでなく、同管内へ出店あるいは起業などを考えるにあたって
読みたくなる動向調査に仕向けられるのにな・・
そのように思うからです。
当事務所(実際は社団)では、神奈川の藤野商工会、愛甲商工会、逗子市商工会、秋田県の潟上市商工会、美郷町商工会
この5つを支援しており、実際、
これらの支援機関の動向調査ページへのアクセスは相当なものです。
(美郷町商工会は 今年から)
ぜひ、必要とされる・・
地域ならではの・・
動向調査を心掛けてくださいね。
余談ですが、この手法
組織内でも使えます。
例えば、ハウス食品の社内で
香辛料を使った商品開発を重点課題に挙げたとして、
その重要性等の意識調査を毎年行っていけば、
社内の意識の変化が天気図で認識できるわけです。
昨年は雨だったけど、今年は曇り
少しは、意識付けが叶ったかな?
そのように上長は判断するなど。
つまり、工夫次第ということですね♪
久保 正英(中小企業診断士・マーケティングコンサルタント)

加工食品事業者や飲食店等の消費者向け商売の「マーケティング」戦略立案と実行支援に日々取り組む。 支援する事業者のスキルや、置かれている事業環境を踏まえた「実現性の高い」支援が好評である。
講演やセミナー、執筆においては、「出来ることから出来るだけ実行」をモットーに、実効性の高い内容を傾聴、傾読できる。
2016年には、記号消費論を活用した「集客の手法論」を広く世間に公開し、その内容が認められ「中小企業庁長官賞」を受賞した。
近年は、存在価値論を支援研究テーマに掲げる一方、農林水産省や環境省の委員を2013年以降現在まで歴任しており、飲食業、食品製造業、農業、水産業といった業種の政策への提言も積極的に行っている。
主な著書に『飲・食企業の的を外さない商品開発~ニーズ発掘のモノサシは環境と健康(カナリア書房)』 『「お客様が応援したくなる飲食店」になる7つのステップ (DO BOOKS・同文館出版)』がある。