統計の嘘と事実見抜き商品化や販促すべき理由

今日は統計の話です。
・・と言いますか今日もですね(笑

今日は統計を利用した商品化や販促を考える飲食店や食品製造業向けの内容です。

新商品(メニュー)開発や商品(メニュー)の見直しの場面では、
世に溢れる2次データを利用することが多々あります。

例えば、皆さんがジャガイモ加工品の製造業担当者の視点で以下の2次データを見た場合、
どう考えるでしょうか。

おそらく使いたいのは、右の赤のグラフになるでしょうか。
食事経過後の血中脂肪が低いですよ・・とPRしたくなりますね。

では,、お米を使った加工品の事業者ならどうでしょうか。青のグラフでインスリンの量が比較的少ないとPRしつつ、赤の方も使い、血中脂肪も低いと言いたいでしょう。

お米と比べるとジャガイモは、インスリンは不利に映るので、ジャガイモ加工品事業者は、見せたくないのでは無いでしょうか。

つまり、消費者の立場で言えば、統計は鵜呑みにすべきでは無いということですし、事業者は、事実を捻じ曲げないのであれば、見せたいものを選ぶというのは普通のことですね。

つまり、事業者の立場からすれば、
以前紹介した「部分最適事実表示法」という手法になりますね。

⇒ 以前の部分最適事実表示法の記事はこちらをクリック

肝心なことは、どういった消費者をターゲットにして2次データを選ぶかということ
あるいは、どういった消費者をターゲットにして、個票データを集計し加工するかということ

ここがポイントですね。

では、以下の2次データはどうでしょうか。

これは、食品添加物が少ないほど、消費者が常用する頻度が高くなるという2次データです。
以前、交絡因子からターゲットを見つけ出す方法として紹介しました。

⇒ 以前の交絡因子からターゲットを見つけ出す手法の記事はこちらをクリック

事業者が活用すると、例えば健康志向の加工食品のPRには使えそうですね。
ですが、そうでない事業者は使わないでしょう。

ただし、統計においては、仮に個票データが手に入れば話は変わってきます。
それは、このグラフは見せかけの相関だと言えるからです。

つまり、健康に意識している人が交絡因子として介在していて、

健康に意識しているから、添加物の量や種類が少ない食事を心掛けているのであって、
添加物の量や種類が少ないから、買いたい(食べ続けたい)といった因果関係は無いということですね。

要するに・・
〇健康に意識しているから、添加物の量や種類が少ない食事を心掛けている
×添加物の量や種類が少ないから、買いたい(食べ続けたい)

さて、個票データがあれば、おそらく、健康に意識している人では無い方の情報を集計し整理することも可能でしょう。
そうであれば、添加物の量や種類の多少で、購買頻度等に影響が出るような結果は別の分析が出来るかもしれません。

例えば個票データに年収等が記載されていて、健康に気を使っていない方で高収入の方を切り出して加工した場合、
「鮮度が良い焼き魚を買いたい」「肉は出来る限り、そのまま塩コショウで食べたい」等。

鮮度が良いものは、添加物は少なくなるのは必然ですし、
肉のように、素材そのものを活かした調理法を好むのであれば、添加物は少なくなるのも必然です。

そのように解釈を加えていきますと、
鮮度を売りにする、素材を売りにする加工品にスポットライトを当てることも可能です。

以上のことから、
事業者は、2次データを請け売りしないで、だれがどのような目的で作ったものかを考えて利用することが求められます。
また、2次データでは、一切、深い分析ができず考察に終わるため、

少量でも、1次データを取得する努力はやめない方が良いことになります。

久保 正英(中小企業診断士・マーケティングコンサルタント)

加工食品事業者や飲食店等の消費者向け商売の「マーケティング」戦略立案と実行支援に日々取り組む。 支援する事業者のスキルや、置かれている事業環境を踏まえた「実現性の高い」支援が好評である。

講演やセミナー、執筆においては、「出来ることから出来るだけ実行」をモットーに、実効性の高い内容を傾聴、傾読できる。

2016年には、記号消費論を活用した「集客の手法論」を広く世間に公開し、その内容が認められ「中小企業庁長官賞」を受賞した。

近年は、存在価値論を支援研究テーマに掲げる一方、農林水産省や環境省の委員を2013年以降現在まで歴任しており、飲食業、食品製造業、農業、水産業といった業種の政策への提言も積極的に行っている。

主な著書に『飲・食企業の的を外さない商品開発~ニーズ発掘のモノサシは環境と健康(カナリア書房)』 『「お客様が応援したくなる飲食店」になる7つのステップ (DO BOOKS・同文館出版)』がある。

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