飲食店の損害回避傾向心理を踏まえた戦術について

過日、飲食店や食品製造業、菓子製造業の皆さんにおいても、全額返金保証制度は有効な「販促手段」(集客策で無いことに留意)である旨を説明しました。

その上で、どういった条件が整えば、この制度利用が有効なのかも紹介しました。カステラ製造業、直営カフェ経営の事業者の事例です。

前回の記事は ⇒ こちらをクリック

今回は、その根拠として、心理学の学びの中から、1つ紹介しようと思います。

それは、「損害回避傾向」と言われるもので、精神医学の分野で広く研究されてきています。

人は意思決定の際、得を取るか、損しないか、この2つの思考が、頭の片隅で作用するもので、購買等の場面も「意志決定」ですから、同じく影響するというものです。

行動経済学の分野に利用されたのは、ノーベル経済学賞を受賞したカーネマン等で、彼らは「プロスペクト理論」というものを提唱しています。

これは、意思決定の際、「利潤を得ることよりも、損しないように」。これが大きく働くというもの。

例えば、飲食店に「はじめて」来店したお客様が注文に悩む際、店内やメニュー表に「店主おススメ」と書いてあるものを、安易に選びます。この心理は、記号消費という概念も効いているのですが、背景の心理としては、「おススメだから、他のものを注文してチャレンジするよりは、間違いないだろう(損しないだろう)」というものです。

このように考えると、前回紹介した「主力メニューの決め方や作り方」を論理的にアプローチする重要性も理解いただけるでしょう。

主力メニューや商品・サービスの論理的な決め方 ⇒ こちらクリック

新規客を獲得する販促に頑張る飲食店や食品製造業者にとって、初めてのお客様が「どういう心理で、その商品やメニュー表に接しているのか」を配慮してあげるのは、当然のことです。

ですから、飲食店の場合は「おススメ≒主力」という概念が必要で、つまり主力メニューが、想定売上確保に必須ということを示唆しているのです。

久保 正英(中小企業診断士・マーケティングコンサルタント)

加工食品事業者や飲食店等の消費者向け商売の「マーケティング」戦略立案と実行支援に日々取り組む。 支援する事業者のスキルや、置かれている事業環境を踏まえた「実現性の高い」支援が好評である。

講演やセミナー、執筆においては、「出来ることから出来るだけ実行」をモットーに、実効性の高い内容を傾聴、傾読できる。

2016年には、記号消費論を活用した「集客の手法論」を広く世間に公開し、その内容が認められ「中小企業庁長官賞」を受賞した。

近年は、存在価値論を支援研究テーマに掲げる一方、農林水産省や環境省の委員を2013年以降現在まで歴任しており、飲食業、食品製造業、農業、水産業といった業種の政策への提言も積極的に行っている。

主な著書に『飲・食企業の的を外さない商品開発~ニーズ発掘のモノサシは環境と健康(カナリア書房)』 『「お客様が応援したくなる飲食店」になる7つのステップ (DO BOOKS・同文館出版)』がある。

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