差別化戦略誤解と競合分析の商品仕様への反映

勝率を上げる「競合分析」の具体的な内容と分析

支援先の中堅以上の飲食業、食品製造業のマーケティングの現場では、
無論、競合分析は避けては通れないタスク・・
そのように理解されています。

よく登場する切り口が、いわゆるファイブフォースと言われるもの(笑

一方、個人や小規模事業者の場合、
どうも、この論点を軽薄にしている感さえあります。

常々、何でなんだろう?
そのように考えているわけですが、1点だけ確かなことがあります。

それは、
「競合を知って、自店に自商品(サービス)に、何を反映すれば良いか?」

これが具体的にイメージ出来ないからでは無いでしょうか。

そんなわけで、今回は1つの事例を使い、競合分析の活用について説明したいと思います。

例えば、支援先の1つ「フォトスタジオ」を事例に。

イオンなどショッピングモールに行くと、かなりの確率で「スタジオアリス」を目にしますね。
うちの娘も七五三でお世話になったものです。

このフォトスタジオが、仮に、「近くに立地するスタジオアリスを競合」とした場合、
どのようなことを把握し、分析しなければならないのでしょうか?

実際、店頭で2時間ほど傍観していると、子連れのファミリーの来客が目立ちます。
この事実を踏まえ、咀嚼すると、次のように解せませんか?

⇒スタジオアリスなど大手の専門店は、子育て世代を大きなマーケットだと理解しているのでは無いか?
⇒子育て世代が集まりやすい「大型ショッピングモール」に出店すれば、これらの顧客層と出逢えると考えているのでは無いか?
⇒つまり、大型ショッピングモールに積極的に出店している大手専門店の動向は、子供向け写真市場が大きいと解してるはずだ!

このような感じです。

では、サービスの展開にどのように活用するかですが、

⇒ファミリー向けのフォトサービスを展開するが、近隣の大手専門店を差別化できる内容を盛り込む
⇒ファミリー向け以外のフォトサービスを強化し差別化を図る。

このような感じです。

留意したいのは、差別化です。

差別化は、他所と異なることを実施すれば良い・・といった安易な発想では、大失敗します。

こちらが、お客様に「良かれ」と思って実施した差別化は、お客様にとって必ずしも「魅力的な内容」とは言えないからです。

(例 飲食店の差別化の苦悩)

ですから、どういった点を差別化要素に盛り込むかは、また更に競合店を分析すれば良いことになります。
例えば、競合店の種々の口コミから、クレームや悪口を探します。

それらを改善する内容が、自店や自商品(サービス)に活かされていれば、
短期的には、お客様にとって魅力的な差別化となる可能性があります。

さらに留意いただきたいのは、あくまで、この視点は短期的なものです。

競合も改善してくるでしょうから、常々、その改善の先にある「更なる悪口、クレーム」探しが重要になります。

このようにして競合をウオッチしつつ、
自社の商品やサービスを改善していけば良いのです。

==余談==
ファイブフォースとは、新規参入、代替品、売り手、買い手、既存競合他社のすべてを俯瞰し分析するものです。
今回の内容は、既存競合他社のみをクローズアップしました。

これで、ご理解いただける通り、他4つも同様に進めれば、非常に多くの知見が得られます。
日々、学習ですね(笑

久保 正英(中小企業診断士・マーケティングコンサルタント)

加工食品事業者や飲食店等の消費者向け商売の「マーケティング」戦略立案と実行支援に日々取り組む。 支援する事業者のスキルや、置かれている事業環境を踏まえた「実現性の高い」支援が好評である。

講演やセミナー、執筆においては、「出来ることから出来るだけ実行」をモットーに、実効性の高い内容を傾聴、傾読できる。

2016年には、記号消費論を活用した「集客の手法論」を広く世間に公開し、その内容が認められ「中小企業庁長官賞」を受賞した。

近年は、存在価値論を支援研究テーマに掲げる一方、農林水産省や環境省の委員を2013年以降現在まで歴任しており、飲食業、食品製造業、農業、水産業といった業種の政策への提言も積極的に行っている。

主な著書に『飲・食企業の的を外さない商品開発~ニーズ発掘のモノサシは環境と健康(カナリア書房)』 『「お客様が応援したくなる飲食店」になる7つのステップ (DO BOOKS・同文館出版)』がある。

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是非、お気軽にお問い合わせください。

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